コンペで実証された高い技術力。
AI化のパートナーにABEJAを選んだ理由

会社名

株式会社トプコン

事業内容

医療機器、測量機器等の製造販売

インタビュイー

取締役常務執行役員R&D本部長(Ph.D.) 
福間 康文様(写真中央)
チーフ・スペシャリスト(Ph.D.) 
Jonathan Liu 様(写真右)
シニア・リサーチ・サイエンティスト(Ph.D.)
Zaixing Mao 様(写真左)
※以下、敬称略

導入の背景

初めて組むコンビ。コンペで技術力を見ることにした

福間)我が社は眼科領域を中心とした医療検査機器を製造販売している企業です。眼の異常を検査用の画像データから検出するAIモデルをABEJA社と共同で構築しています。

当初、自社のAIエンジニアでこのプロジェクトに取りかかろうとしたころ、社長の平野から「面白い会社がある。連携や協業を検討してみないか」と紹介されたのがABEJA社でした。

ABEJA社の社長に会って話を伺うと、企業のAI化に向けた実装ノウハウをプラットフォームとして提供していることや、AI普及に向けたビジョンなどを説明してくださり、その内容も非常に腑に落ちるものがありました。

とはいえ、初めて組むパートナーです。ABEJA社が私たちが望むような技術力を持っているのか確証を得る必要がありました。

ディープラーニングの世界では、より少ないデータで精度の高い学習ができるかどうかが重要視されています。一方で、膨大な学習データも必要です。旧型の医療機器で撮影された画像でも学習データとして有効に使えるかという点も大事になってきます。

こうした点をABEJA社の技術力で解決できるのか、コンペティションで検証することにしました。

まず、旧型の医療機器で撮影された大量の眼底の画像データと、新型の医療機器で撮影された少量の眼底画像データを用意しました。そしてABEJA社側に、これらのデータを使って疾患を予測するAIモデルを作ってもらい、自社のAIエンジニアが作った同様のモデルの性能と比べました。同時に、ABEJA Platformで提供しているアノテーション作業用のサービス ABEJA Platform Annotationの使い勝手も検証しました。

コンペの結果、疾患の特定や疾患部位の抽出などのアルゴリズムが非常に良好な結果を出したと評価されました。ABEJA Platform Annotationも高く評価され、共同開発が決まりました。

実際の活用方法

眼の異常をAIで検出。クラウドにためた画像データで再学習も容易に

福間)ABEJA社といま取り組んでいるのは、ディープラーニングによる画像解析技術を用いて、検査機器で撮影した画像から病変などの異常を検出するAIモデルの構築です。

Mao)学習データづくりの段階ではABEJA Platfrom Annotation を使いました。本来、画像データのアノテーションは医師が通常業務の傍ら作業することになります。このため、できるだけ負担が少ないものが求められます。ABEJA Platfrom Annotationは、ウェブベースで作業ができるのでインストールが不要です。アノテーションの範囲指定や種類分けなども非常に簡単に変えられることなどが画期的でした。また、作業の設定の際に少し使いづらい点を私たちが指摘したところ、すぐに改善してもらいました。

Liu)ハードウエアにAIを搭載することで、今後さらに新たな市場が生まれてくるでしょう。眼科領域でいうと、眼の検査でアルツハイマー型認知症の兆候を検出できたという研究結果が報告されています。アルツハイマー型認知症の診断にはこれまで複合的なデータに基づいた診断が必要で、人間だけでは難しい面もありました。血液検査の数値結果から様々な疾患の兆候を見つけられるようになったように、今後は眼の画像も血液検査のような使われ方をすることもあると思います。

こうした技術の普及が進めば、眼の画像の読影をしたことのない診療科でも眼科の検査機器は必要になってくるでしょう。それだけでなく街の眼鏡屋でも検査機器が使われるようになるかもしれません。実際、イギリスでは眼のケアは病院から眼鏡屋に移行しています。よりよいソフトウエア、ハードウエアの開発が、医療によりアクセスしやすい状況を生み出していくと思います。

今後の展望

優位なうちにハードウエアのAI化を進めたい

福間)我が社は眼科機械の領域でトップクラスのシェアを持っている立場から、"Healthcare through the eye"を中期経営計画に盛り込み、クラウドを活用した遠隔スクリーニングシステムで、眼を通じてヘルスケアに貢献するというミッションを掲げています。

ABEJA社ともいま、眼の画像の異常検出のAIモデルをクラウドにつなげるシステムを構築しているところです。

これが実現すれば、検査機器を通じてクラウド上に蓄積された最新の画像で再学習も常時できるようになり、再学習の手間が大幅に減ります。また、研究用データも取得しやすくなるでしょう。

システムの構築はまず、我々が得意としてきた眼科領域から始めますが、いずれは複数の診療科に広げていきたいと考えています。

写真撮影 = 川しま ゆうこ

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