再生回数3万5千回!ボーズがYouTubeの動画広告に成功した2つの要因

WRITER : 楠瀬 朝子

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動画広告に注目が集まっている。サイバーエージェントの動画広告市場調査によると、2014年度の国内動画市場は前年度の2倍である300億円にまで拡大している。今回は、注目尾集まる動画広告のなかからボーズ株式会社(以下Bose)の事例を紹介し、成功の要因を考察する。

限定CM動画「BoseEARPHONE MERRY CHRISTMAS!」

[su_youtube url=”https://www.youtube.com/watch?v=RQnpN9a34-0″ width=”500″]https://www.youtube.com/watch?v=ostZlQx_30c#t=134[/su_youtube]

昨年の12月19日、スピーカーやイヤホンなどの音響機器を提供するBoseが、YouTubeにとある動画広告を投稿した。この動画は、公開からわずか3週間ほどで、視聴回数約35000回を突破し大きな反響を呼んでいる。競合企業である株式会社オーディオテクニカのYouTube公式チャンネルの視聴回数が平均して約10000回という点を考慮するとその反響の大きさがうかがえる。では、なぜ短期間でこれほどの結果を生むことができたのか、その要因は2つある

要因1:ユーザーの「共感」を呼ぶコンテンツを作ったこと

1つ目の要因は、ユーザーの共感を呼ぶコンテンツ作りにあった。共感を呼ぶコンテンツの作り方を3つの観点から分析する。共感を生み出すコツはとにかくユーザー視点を持つことだ。

ユーザーが製品を使う場面はいつかを考える

1つ目は2人のユーザーの何気ない日常の場面を切り取り、同時に表現することによって、共感の幅を広げたことだ。この動画は、1人残業中の男性が、気分転換にイヤホンをつけ、音楽を聞きはじめる所から始まる。すると、ふいに女性が現れて音楽に合わせて2人が踊りだすというようにストーリーが展開する。気分転換をする時、ダンスをする時。いずれの設定も、ユーザーがイヤホンを使う日常的なシーンである。日常的な2つのシーンを組み合わせることで、幅広く共感を得ることができる。

ユーザーが求める質の高いエンターテイメントとはなにかを考える

2つ目に、日本の若手トップダンサーを起用することで、ユーザーが思わず凄いと感じる、質の高いエンターテイメントを実現していることだ。出演している2人のダンサー(*1)はいずれも有名歌手のバックダンサー・振り付け者であったり、国内外のダンスコンテストで優勝経験を持つなど、ストリートダンス会を牽引するトップダンサーである。2人のキレのあるスキルフルなダンスと、演技力で、動画広告の視聴者を惹き付けている。

ユーザーが不可能だと思うようなことを試みる

3つ目は、普通なら不可能だと思われることに試みたことだ。イヤホンをつけたまま3分間2人で踊り続けるなんて、普通のダンサーにはできない。また、この新しさは同社の理念「Boseには『さらに上を目指す』という情熱があります。」という言葉をそのまま体現している。新しさによって話題性をつくるという同社の狙い通り、Twitter上ではこんな声も上がっている。

— Takato (@TaknHam) 2014, 12月 20



要因2:想定するターゲットを効果的に巻き込みSNS上の拡散を狙ったこと

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共感を呼ぶコンテンツをもとに、ターゲットを巻き込み、動画の拡散を巻き起したことが2つめの要因である。この事例の場合、ターゲットは国内のダンサーを狙っていたと予想される。

一般社団法人ストリートダンス協会によれば、日本国内のストリートダンス人口は約400万人。ストリートダンスに関連するダンス動画まとめサイトや、Twitterアカウントなどが多数存在する。ダンスは音楽と不可分で、練習のためにイヤホンを使う機会も多い。ダンサー間でCM動画の拡散をねらうことは、潜在ユーザーへの認知を高める上でも最適な作戦であった。

拡散の流れはこうだ。

Boseが動画を投稿し、2人の出演ダンサーの協力を得てブログ、instagram、Facebook、Twitterで拡散が進む。拡散された動画が、出演ダンサーのファンを中心に閲覧される。そして、共感によってさらにリツイート、シェア、いいねが広まり、時にはダンス動画まとめサイトにも投稿され、SNS間で更なる拡散が繰り返される。

こうして動画の再生回数が増え、認知度が高まる。効果的な動画広告には「共感」と「拡散」を意識することが必要だ

効果的な動画広告のポイントは共感を呼ぶコンテンツと適切なターゲティング

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今回の記事から、動画広告を作るにあたっての重要なポイントは、ユーザーの共感を呼ぶCMコンテンツを作り、最適なターゲットを巻き込んだSNSの拡散を促すことである、と結論づけられる。多数の動画広告シェアがユーザー間で広がることにより、確実に商品の認知度は高まり、売上向上に繋がる土壌づくりとして、充分な役割を果たすことができる。

「さらに上を目指す」Bose。今後も見る人をあっと驚かせるものを生み出してくれるに違いない。

*1:菅原小春(22)−世界中を飛び回る、今最も旬なダンサー/コレオグラファー。2NE1、少女時代、倖田夾未、CRYSTAL KAYなどの振り付け、RIHANNA、少女時代、SMAP、安室奈美恵のバックダンサーを務めた経歴を持つ。

・NOPPO(28)ーダンスチームS★★t kingzメンバー。アメリカ・カリフォルニアにて開催されたダンスコンテストBODY ROCKにおいて、2010年・2011年と二年連続優勝を果たす。Mariah Carey、BoA、V6、BIG BANGなどの振り付け、バックダンスをこなす。

▼参照

「Bose EARPHONE DANCING」公式サイト

Bose株式会社公式HP

店舗集客のための動画マーケティング事例!O2Oマーケティングにも活かせる新たなツールへ

 

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