リテールテックの最先端「NRF Big Show 2015」で注目する5つのキーワード

WRITER : 野田 勝

  小売業界トレンド

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引用:NRF Big Show 2015

現在アメリカNYで、世界中のリテール企業やリテールテクノロジー企業が一同に集うNRF BIG SHOW 2015が開催されている。NRF BIG SHOWとは、アメリカを始め、アジアやヨーロッパなど世界各国の各分野から、総勢4500を超える企業がブースを構える巨大なイベントである。

今回は現地NYから、このNRF BIG SHOW 2015で行われている講演や企業ブースで注目を集めているキーワードを紹介する。

1.Personalization 個別化

Personalization=個別化は、個々の顧客に最適なプロモーションを行う、という文脈で用いられている。オンラインショッピングでは、顧客がどの商品を閲覧したか、どのWebページを経由して商品を購入したかが分かる。その上で、顧客の趣向に基づいた広告やメーッセージを個別に送信できるようになってきている。近年はオフラインにおいても、iBeaconや画像解析などのテクノロジーを利用したサービスが登場したこと以前より詳細かつ広範囲の顧客情報を取得できるようになってきた。従って、今後はオンラインで当たり前に行われている個別かされた販売プロモーションを、オフラインでいかに行っていくかがトレンドとなってくる。

2.Integration 統合

クラウドコンピューティングが一般に浸透してきた今日では、オンライン上や実店舗の様々なサービスを統合して、プラットフォームとして提供するサービスが増えてきている。SNSから取得される情報や、天候情報、ローカルのイベント情報など、店舗売り上げに影響を与えるような情報を幅広く収集、統合し、1つのプラットフォーム上で一元管理する。その結果、何故売上げが増減したのかという課題に対し、店舗は有益なインサイトを得ることが出来る。今後は売上げにインパクトを与えるような情報をより多く、更には自動的に収集できる仕組みを構築することが課題となってくる。

3.CustomerBehaviour 顧客行動

効果的なマーケティングを行うにあたって、顧客が、どの商品に興味関心を示しているかを知ることは非常に重要だ。近年デジタルマーケティング技術の発展により、オンライン店舗においては顧客の年齢、性別を始め、どの商品をどこで何回閲覧し、最終的に購入に至ったかといったデータが取得できるようになってきている。オフラインにおいても、画像解析技術やiBeaconを用いたサービスの登場により、オンラインで当たり前取得できている顧客の購買情報を取得しようという試みが見られる。NRF BIG SHOW 2015においても、画像・動画解析技術やWi-Fiトラッキング技術を用いて、店舗内での顧客行動を分析するサービスを提供している企業が数多く出店している。2015年以降、実店舗における顧客行動分析が大きなトレンドとなることは間違いない。

4.Seamless シームレス

オムニチャネルのサービスを提供する上で重要になってくるのは、多岐にわたる販売チャネルにおいて、同水準のサービスを提供することである。例えばECサイトと実店舗で同様の商品を取り扱うことで、実店舗で商品に興味を持ち、自宅に戻ってからオンラインでその商品を購入することができる。その結果、顧客はオンラインとオフラインの垣根を意識することなく、好きな商品を好きな時に購入できる。しかし現状では、オンラインモールで好きな時に商品を購入することは出来るが、商品の配送に時間がかかるなど、好きな時に商品を受け取れる段階には到達していない。シームレスな購買体験を顧客に提供するためには、Amazonが商品配達方法の改善に尽力しているように、いかに商品を顧客の元に届けるかが課題となってくる。

5.Customer loyalty カスタマー・ロイヤルティ

ScanLifeがNRF BIG SHOWで行った講演によると,一般的に店舗の売上げの55%から70%は、全体の15%の顧客によって生みだだされているという。

従って、この全体の15%に該当する顧客を生み出すためには、顧客のロイヤリティをいかに高めるかが重要となる。従来のようにポイントカードや会員カードを用いるだけではなく、顧客の購買情報を分析することで顧客の趣向を理解し、個々の顧客に最適化された有益な情報を顧客に提供し、店舗やブランドのファンになってもらうことが重要である。

NRF BIG SHOWで見た世界最先端のトレンド

今回NRF BIG SHW2015で注目されている5つのキーワードを取り上げた。現在の小売業界のトレンドは、顧客が好きな時に好きな場所で商品を購入できる仕組みを提供することであると言える。また、テクノロジーの進歩によって、店舗内での顧客の行動を取得し、分析できるようになった。その結果顧客の趣向が店舗レイアウトやプロモーションに生かされ、顧客はより快適に買い物を楽しめるようになる。アメリカを中心にオムニチャネルやインストアマーケティングの分野は現在非常にホットな市場だが、日本ではまだまだ発展途上である。今後いち早く世界最先端の潮流に乗ることができた小売企業が、業界の覇権を握ることが出来るはずだ。今後もこの市場から目が離せない。

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