大阪城公園が電通に運営委託!さて、どうやって天下を取る?

WRITER : 塩野入香菜

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大阪市は市の魅力を向上させる事を目的に大阪城公園の運営を株式会社電通(以下、電通)を始めとする民間事業者へ委託することを発表した。20年という契約期間の中で、民間の自由な発想がどのように活かされていくのだろうか?2020年の東京オリンピック事業にも関与する電通がどのように公営の空間を変えていくのかに注目が集まる。最先端テクノロジーを活かした空間設計だけでなく、地域性を活かした事業にも目を向けたい。

大阪市が電通ら民間企業に公園の管理・運営を委託

大阪城

市の増収につなげるため、大阪市が電通を始めとする民間事業者に大阪城公園の運営・管理を委託することが10月16日に発表された。全国でも有数の観光地のため集客力はあるということで、委託金は支払わず、事業者から毎年2億2600万円以上の納付金を受け取ることになっている。これまで松山城や浜松城も民間企業への委託で来場者数を増やしてきたが、いずれも委託料を支払っており、今回のケースは珍しい取り組みとして注目を浴びている。橋本市長の決定のもと、来年度から20年間の契約及び運営・管理を任せることになる。

▼参照
大阪城公園、電通などが運営へ 年2億円以上の収入源に

ITでソーシャルパークに変身なるか

Baidu IME_2014-10-29_19-53-11引用:OPEN INNOVATION LAB.

今回の事業委託先でもある電通は2020年のオリンピック事業にも関与し、街づくりや空間設計にも積極的である。

大阪市にある大型複合商業施設・大阪グランドフロントでは電通がIT基盤を担いサービスを手がけている。独自のプラットフォームサービス「+fooop!」は顧客の来店履歴や移動履歴の取得、SNSとの連動を可能にし、これらの情報を組み合わせることで人と人をつなぐ「ソーシャルシティ」を目指す。

今回の大阪城公園の管理にもこのサービスは有効活用されるのではないだろうか。スマホやウェアラブルデバイスなど、あらゆる端末から公園内に設置されたセンサーに情報を蓄積され、公園が個人に対して最適な運動メニューを提案したり、共に運動する仲間を見つけるサービスが提供されるかもしれない。実際の計画として市民ランナーを対象にしたランニングステーションや戦国時代をモチーフにしたテーマパークの整備が予定されている。

情報の蓄積だけではなく、貯めた情報を人と人をつなぐためにどう活用するのかが電通の腕の見せ所だ。

▼参照
IT×スポーツで、東京オリンピック後も生き続ける街をつくり出す
世界初のソーシャルシティ「グランフロント大阪」の可能性

未来都市は「センシング」を必要としている

地域リソースを活かした新たなビジネスモデル

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今回の運営委託は、全国的に見て今までの民間への委託よりも規模が大きく、電通らがどのようなビジネスモデルを展開するのかに注目が集まる。公益団体を介した新しい事業をどのように展開していくのか。県や市が管理しているものは認知度や設備等、土台がしっかりしているものが多い。そのリソースを活用しながら、地元企業やイベント開催を巻き込んでいく視点が求められる。松山城が伊予鉄へ委託し、天守閣観覧券と一日乗車券をセットにしたPRは一定の成功を収めている。

また、地域に根ざした場所であれば、以前から存在しているローカルなイベントの会場になっていたりその土地の習慣に関わる大切な場所であることも忘れてはならない。住民の理解をこまめにとり、観光客だけではなく地域住民にとっても楽しい場所になるような街づくりが重要だ。

大阪城にまつわる歴史イベントが開催される一方で、「大阪城ナイトラン」や「大阪城3Dマッピングスーパーイルミネーション」などユニークなイベントが開催されてきた背景のある大阪城公園。今後、電通が提案するセンシングが活かされ、朝ヨガなどのヘルスケアイベントや、公園全体をフィールドに見立てて位置情報を利用する陣取りゲーム開催などソーシャルな意味での参加型イベントが増えるかもしれない。端末を利用した公園の清掃や緑化募金などといったソーシャルグッドをイベントに絡めると、さらに盛り上がりを見せるだろう。

20年という契約年数の中で、市民の新しい習慣になるような理解ある運営に期待だ。

まとめ

・大阪市が大阪城公園等市有地を電通を始めとする民間会社に運営を委託。

・センサリングを利用した、公園全体がソーシャル空間になる予想ができる。

・土台がしっかりしている公益団体保有地を介した、企業の新たなビジネスモデルの構築に注目。

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