ヤフオクユーザーと書店マニアが行く、ヤフOFF渋谷店レポート!

WRITER : 塩野入香菜

  小売業界トレンド

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ヤフー株式会社(以下、ヤフー)が運営するヤフーオークションとブックオフ・コーポレーションが提携し、ヤフOFF!フラグシップ店をオープンした。場所は渋谷・センター街。今流行りのリユース市場は1兆円を超える市場である。ヤフOFF!は、拡大するリユース市場のネット市場の8割を占めるヤフオクと、年5億件の買い取り件数を誇るリアル市場の大手ブックオフが両者の強みを活かしたリアル店舗だ。

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Amazonやフリマアプリなどが競合としてある中で、今回のタッグはリアルとネットのリユース市場の拡大が狙いだ。今回は実際に店舗に行き、メリット・デメリットをお伝えする

ヤフオク×ブックオフ=ヤフOFF!そのサービスとは?

アイキャッチ画像_2014-10-28_13-16-17引用:ヤフオク!

9月26日にヤフーとブックオフ・コーポレーションは「ヤフOFF!フラッグシップ店」を東京・渋谷にオープンした。
目玉であるヤフオクの出品ブースでは、出品したい品物を持参すると個人確認を行うだけで買い取りを行ってくれるサービスが導入されている。ヤフオク会員でなくとも18歳以上なら誰でも、出品が可能であり面倒な手間はかからない。5000円以上の査定額がついた物のみ買い取り可能で、落札されると指定した金融機関に金額が振り込まれる仕組みだ。手数料は落札価格の30%と手間料を考えてもやや高額な設定となっている。また店舗内に設置されているタブレット端末から5000タイトルのレビューを見ることができるのも特徴だ。本やDVDに付いているバーコードを端末にかざすと、レビューを見る事ができる。さらにヤフオク利用に必要なYahoo!プレミアム会員の特典もある。毎月3冊まで108円の本を無料でもらうことができるのだ。Yahoo!プレミアム会員の会費が月額380円とするとかなりお得なサービスだ。
このようにリアルとネットを繋ぎ合わせ、リユースへのハードルを下げることでより身近なものにすることが目標だ。ヤフーはリユース率100%を目指す。

▼参照
ヤフOFF!フラッグシップストア 渋谷にオープン! – ヤフオク!

両者の狙いは商圏拡大と在庫流通活性化

この両者がタッグを組んだ背景はリユース市場の拡大である。両者の課題と得意分野が相互補完することで市場の拡大を狙う。

ヤフオクのメリット

ヤフオク_2014-10-28_16-6-5引用:ヤフオク!

出品数は50億点、利用者数は1000万人と、ネットリユース市場の8割を占める最大手のヤフオク。ネットの倍以上あると言われるリアルリユースに市場拡大しよう、というのが今回の狙いだ。ネットオークションは個人情報の取り扱いや発送や連絡の手間などがかかり、誰でも簡単に利用できるというわけではないのが現状だ。その打開策として、店舗の持ち込みのみによる買い取り代行を行うことで手軽にネットオークションを利用することができる。またブックオフという安心性の高いブランドであることも効果的だ。Amazonやフリマアプリが急成長を見せる中、オフライン市場を巻き込んだトータル市場を作り、リユース市場全体の拡充を目標としている。

ブックオフのメリット

BOOKOFF_2014-10-28_22-12-45引用:ヤフオク!

中古本販売首位のブックオフの課題は在庫の売れ残りだ。全国規模であればニーズのある商品でも、商圏の限界があり、売れ残ってしまうという問題だ。このようなロスをヤフオクでの販売チャネル拡充により減らしていくのが今回の狙いだ。実際にブックオフで100円で売られていた「NEOGEO」のソフトがヤフオクでは7万円で落札されたケースもあり、商圏の拡大はブックオフにとって大きな可能性を秘めている。また、携帯・時計・バック等、あらゆる物のリユースプラットフォームになる事で利用者拡大を狙う。

▼参照
ヤフオク!×BOOKOFF「ヤフOFF!」、出品代行料引き下げ オークション出品のハードル下げリユース活性化
徹底的にデータを消去! ブックオフの「中古スマホ買取」が安心・安全な理由

実際に行ってみた!

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その実情を探るべく、実際に編集部が渋谷のヤフOFF!に行ってみた。

1階にあるレジに並ぶ形でヤフオク出品窓口が出来ており、気軽に出品や出品に関する相談ができるようになっている。プロの査定が入るため面倒な商品情報の入力をする必要がなく、個人情報は店舗窓口でストップするため、ネット上や落札相手に流出することはない。物にもよるが、査定には30分前後はかかるとのことであった。ヤフオクユーザーから見ると、出品までの一連の流れを代行してくれるのはかなり楽である
また、商品の当たり外れが多いネットオークションにおいて、プロの査定を経たという安心感の提供は、品質管理に不安のあった層の取り込みにつながるだろう。しかしデメリットは、落札見込みが5000円に満たない場合は、商品を持ち帰らなくてはならないということだ。実際に持ち帰ってもらったケースもあったという。手軽さが売りであるものの、かえって手間になってしまう場合もある。ヤフオクでの相場を見てから持ち込むことが賢い選択だろう。

一方、書店ユーザーから見ると、レビューを読み込むことのできるタブレットの導入に注目だ。おすすめの本やCDが並ぶ本棚一架につき3台程度設置されており、かなりの数が導入されている。しかし、実際使用してみると、本棚内にあってもレビュー対象外の書籍があったり、レビューも3行程度しかなく、電子ポップ以外の働きはしていなかった。ある程度の端末台数を確保しているのに非常にもったいない。著名人のレビューや関連書籍を載せたり、次に読むべき本の導線、更に店内にはない関連書籍をヤフオクで取り寄せる等ができれば、より利用者に楽しんでもらえる店舗となるだろう。今後内容の充実を図る予定ということで、どのような工夫がなされるか非常に楽しみである。

まとめ

・ネットリユース市場トップのヤフオクと中古本販売トップのブックオフがタッグを組み渋谷に「ヤフOFF!」をオープンした。

・物流活性化とリアルとネットをつなぎリユース市場の拡大の拠点とするのが狙い。

・実際にヤフオクへの出品が手軽になり、ヤフオク・ブックオフ両者にとってのメリットはあるが、端末から利用可能なヤフオクを活用したリアル店舗内サービスが充実するとなお良い。

 

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