生活者を巻き込んで新しいアイディアを生み出す!いま話題の共創マーケティングとは?

WRITER : Editorial department

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現在モノのコモディティ化が進み、製品の品質や機能での差別化が難しくなってきている。そんな中、顧客を惹きつけるマーケティング手法として現在注目を浴びているのは、生活者と共にモノやサービスを創っていく共創マーケティングと呼ばれる新しいマーケティング手法である。

今回は共創マーケティングについて、実際の事例の紹介を通じて、今後の展望に迫りたい。

生活者とともにマーケティング活動を行う共創マーケティング

共創2

引用:AIDMA Marketing Communication

共創マーケティングは、生活者の声を製品開発に取り入れることで、顧客満足度(文脈価値)を高めることを目指すマーケティング方法だ。製品の利用者が楽しい・興味深いと感じるような体験を調査し、その製品がどのように利用されると価値が最大になるのか考えることが共創マーケティングの肝となる。

MROCという調査方法

ユーザーを満足させる体験の調査は、MROC(Market Research Online Community)という方法で行われる。

例えば共創マーケティングでよくみられる、新商品を生活者と共同開発するというテーマの場合、生活者間で行われる対話や質問などを観察することで、企業は新たな視点やアイディアを得ることができる。企業はMROCを通じて生活者から定期的に意見を聞くことができるので、消費者目線の新しい変化を商品に加えることが可能になる。

▼参照

dragonfly

従来のマーケティングとの比較

最近開発される商品は差別化が難しく、短命に終わることが多くなってきている。その打開策として、優れた機能を持つ製品やサービスを販売する交換価値(Value in Exchange)ではなく、製品やサービスを顧客が利用する際の使用価値(Value in Use)に注目する企業が増えた。このことにより、生活者の意見を商品に取り入れ、使用価値を高める共創マーケティングが導入されはじめたのである。

 

共創マーケティングの実施事例

日本マクドナルド-みんなのとんかつソース開発プロジェクト

共創3

引用:日本マクドナルドニュースリリース

日本マクドナルド株式会社は、生活者と一緒にオリジナルのとんかつソースを開発する共創マーケティングを行った。

20代・30代・40代・50代の男女2人ずつ、計16名の生活者を会場に集め、新しいとんかつソースに関してゼロからディスカッションを行った。企画には生活者だけではなく、ソース開発企業のキューピーやカゴメ、ハンバーガー専門家、店舗スタッフも参加した。この企画により、生活者は独自の商品をつくるという楽しみを味わい、マクドナルドと生活者の商品づくりに対する一体感を作り上げることができた。

 

キリン-はまっ子のためのビールづくり企画

共創4

引用:YOKOHAMA ~港の風薫る生~

キリンホールディングス株式会社は、創業の地である横浜で若者を募り、参加者と一緒にコンセプト・味・ネーミング・マークを考え、販売するという共創マーケティングを行った。

オンラインで上記に関するディスカッションを行い、オフラインではビールづくり体験や試食会を通して生活者と共にコンセプトや商標を決めるなどの取り組みを行った。この企画により、生活者が求めるビールを開発することができたとともに、キリンと生活者の共同作業により、強い絆を結ぶつくることができた。

▼参照

Mc Donald’s

KIRIN

ソーシャルメディアを活用して生活者の声を継続的に受け取る

共創5

引用:flickr

共創マーケティングを行うにあたって今後重要になるのはソーシャルメディアの活用だ。

ソーシャルメディアは顧客と公式アカウント間で直接コミュニケーションをとることを可能にする。例えば、Facebookを利用する場合、「○○についてどう思いますか?」などのような問いかけを投稿することで、いいね!だけではなく、コメントやシェアをしてもらうなどをしてコミュニケーションを取ることができる。獲得した生活者の声に応える取り組みをすることによって、再購買意欲を高めることもできる。

さらに、最近ソーシャルメディアで注目されているのは、企業が生活者に対して行うアクティブ・サポートという取り組みだ。企業がソーシャルメディア上で生活者の不満や疑問を能動的に解決するというものである。ソーシャルメディアは顧客体験を企業に継続的に伝達してくれる「経験環境」としても利用できるのだ。

このような活用によってソーシャルメディアで行われる生活者とのコミュニケーションは増えていくはずだ。

共創マーケティングを成功させるために

共創6

引用:flickr

共創マーケティングとはいっても、あくまでも企業が開発者なので、生活者にアイディアはもらっても、彼らに振り回されてはならない。例えば、コストや安全性に関する問題は企業が判断しなくてはならないことだ。

共創マーケティングはまだ新しいマーケティング方法なので、企業は試行錯誤の中で正解を探していかなくてはいけない。

従って、最後に共創マーケティングを行うにあたって踏まえておくべきことを2点紹介したい。

1.共創マーケティングを行う生活者のターゲットを絞る

例えば同じスポーツが好きな生活者でも、実際にプレイすることが好きなのか、観戦することが好きなのかなど、志向が異なる場合がある。志向が違えば同じコミュニティにいてもコミュニケーションが異なるので、生活者同士の対話がうまくいかなくなり意見がまとまらない上、企業が欲しいアイディアの視点がずれてしまう。

従って、企業が求めるアイディアに合った生活者にターゲットを絞ることが重要となる。

2.参加するメリットを明確化して参加者を確保する

企業の共創マーケティングに参加してくれる生活者を確保するためには、内発的動機と外発的動機を強化することで、共創マーケティングに参加するメリットを明確化する必要がある。

内発的動機付けはコミュニケーションやコミュニティへの参加、楽しさなどの自発的なモチベーション。外発的動機付けはプレゼントや給料などの報酬を渡すことによって得るモチベーションだ。

生活者のモチベーションを高めることで、共創マーケティングの参加者を確保出来るだけでなく、コミュニティの結束を強化し、話し合いのより良い環境づくりにも繋がる。

共創マーケティングには簡単には実践できないが、成功することで生活者の信頼、そして彼らとの恒常的な関係性を勝ち取ることができる。共創マーケティングを導入していないあなたの企業も、このマーケティング方法で新しい挑戦をしてみてはどうだろうか。

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