あなたの企業は大丈夫?クラウド・ビッグデータを利用する企業の「落とし穴」とは?

WRITER : Editorial department

  小売業界トレンド

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企業家や投資家は、IT業界の流行である「クラウド」や「ビッグデータ」を頼りにしすぎてはならないと訴えてきたが、その言葉はまだ多くの企業に伝わっていないのが現状である。実際、「クラウド」や「ビッグデータ」は素晴らしい実績を残してきた。

例えば、「クラウド」がSAPに更なる効率性を与えていると話題になっている。SAPとはドイツの大手ソフトウェアメーカーで、主にビジネス向けのソフトウェアの開発・販売を行っている。人気の理由は、クラウドによる、SAPの機能の機敏性を増加効果である。リアルタイムに情報を得ることができるので、顧客の元に瞬時に情報が届く。

しかし、これらの実績を鵜呑みして自分の企業も使ってみようと考えることはとても浅はかな考えである。

「クラウド」や「ビッグデータ」など多くの企業が利用している有名なシステムを、ただ有名だから・他の多くの企業が利用しているからと考え、利用することでどのような影響が生じるのか、そしてその影響がいかに企業にダメージを与えているのだろうか。

▼参照

Fuji Xerox

Virtustream

Softes Connecting Values Together

 

企業の情報が集まりだした今、どのように情報を活用しているのか?

IT業界で多くの企業が利用している有名なシステムだからと盲目的にそれらを利用する企業が存在する一方で、効果的な情報を見つけ、正しく使っている企業も存在する。

今回は5社の事例を取り上げて紹介する。

 

Netflix

netflix

引用:Netflix

顧客がサイトを閲覧する際の特徴に関する大量の情報を集めている。サイトを閲覧している場所・日時・長さを、Atlasを利用してさらに詳しく解析し、顧客の情報を集めているのだ。

Atlasは、リアルタイムでNetflixの運用状況を把握することができる次世代監視プラットフォーム、すなわちソフトウェアが機能するための土台の一部である。時系列データで、顧客の利用状況を把握し、複数人でデータのやり取りや、共有ができるというデータストレージを備えることによって、大量の利用情報をすばやく収集し、記録している。

現在、Netflixはオリジナル制作番組を作るための自主制作会社を持つなどの事業拡大につとめている。日本にも今年の夏上陸予定で、フジテレビと番組を共同制作することになっている。サービス開始に際し、「テラスハウス」の新作、「TERRACE HOUSE NEW SEASON COMING」と、連続テレビドラマ「アンダーウェア」が独占先行放送される。

▼参照

BLOGOS

ATLAS

Info Q

 

IBMとThe Weather Company

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引用:IBM and The Weather Company

2社は、天気がどのように企業に影響を与えるか正確に分析している。この分析結果によって、小売企業は天気がどう売上に影響を与えるのか知ることができる。天気によって店舗の来客数・売上は変動してくるので、天気を基にした需要予測を行い、商品発注の最適化を行うことで、コストを削減することができるというものだ。気象の分析結果は、米国だけでも年間5000億ドルもの経済効果があり、従来は天気の変動に対応できていなかった企業もこの情報分析により、天気によって事前に経営戦略を考えることができるようになった。

▼参照

IBM

 

Icahn School of medicine at mount Sinai

 

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引用:Icahn School of medicine at mount Sinai

患者の病歴や危険因子について調べ、医師がどのように診断、処置すべきか分析している。Icahn School of medicineの研究所で調べられた情報を基に、患者が極めて難しい治療に取り組む際、どのくらいの健康状態で治療に臨むべきかを医師は判断している。さらに、より正確な情報を基に患者に治療を施したり、薬を処方できるようになるので、無駄な治療をすることがなくなる。さらに、コストを下げることにもつながるのだ

▼参照

Icahn School of medicine at mount Sinai

 

Amazon

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引用:Amazon Media Room

Amazonは顧客とのコミュニケーションや、直接的な関係性の構築を重要視している。CEOであるジェフ・ベゾス氏の言葉、「競合を見るな。顧客を見ろ」を基に、目先の利益を追うのではなく常に先行投資を優先させて動くAmazon。売上高約500億ドル(4兆円)のうち、営業利益の約40倍の投資を行っている。それほどAmazonは投資が多く、そのことを批判する人々は少なくない。しかし、なぜ投資が多いのか、その理由を知っているだろうか。それは、品揃えの多さに満足してもらうためである。 徹底した顧客志向により、投資の多さによる赤字が発生してでも、品揃えを拡大していくという使命を抱いているのだ。そして、顧客との密接な関係から得た情報により、顧客の要求や満足をタイムリーにとらえることができる。それを元に彼らを瞬時にサポートできるサービスをつくることにより、更なるロイヤリティに繋がっていくのだ。

 

企業にとって使えない・役に立たない、不必要なデータを集めるな

まんまと流行に乗ってしまった企業は、企業にとって効果的な、本当に必要としている情報の存在に気付くことができていない。まさに、「流行の落とし穴」なのである。

不必要な情報を扱ってしまう事例の1つとして、分析目的と分析方法の不一致がある。分析目的と分析手法の不一致は、存在する情報や分析手法から「こんな分析ができる」と想像し、根拠のない考えが先行してしまうことによって生じる。

例えば、グローバル企業が新興国市場の成長に注目し、過去数年の情報を分析しようと試みることがよくある。しかし、これは分析目的に合っていない分析手法である。なぜなら、新興国市場の成長は国の経済政策や経済状況によって、常に変動している不安定なものと考えてもいいので、過去の情報を分析しても意味がないからだ。この間違いに気づかずに情報を分析し続けてしまうと、いくら効果的な情報があっても現在の市場状況が過去と同じであるとは限らないので、結果的に企業にとって不必要な情報を収集していることになる。この場合、外的要因が新興国市場の成長にどのような影響を与えるかを予測し、分析する材料にすることで、目的に合った効果的な情報を得ることができる。

このように、いったい企業はどのようにすればこのような落とし穴にはまらず、真に必要な情報に辿り着けるのだろうか。

まず、企業は「スマート」で「便利」な情報を有する企業になるために奮闘すべきである。そのために、まず1つの方法としてデータツールを活用すべきだ。現在、米国全体のIT投資のうちの52%が情報獲得や整理の技術に使われており、容易に情報を入手・分析することができるようになっている。

他にはどのような方法で効果的な情報を有する企業へ育てることができるのだろうか。

▼参考

Tpro SPECIAL

image01

引用:Psychology Today

効果的な情報を有する企業になるためにはどうしたらいいのか。ここでは4つの方法を紹介する。

 

①あなたの企業がどのような情報を分析しなければならないのかを知ること

まず、あなたの企業が何に関する課題があるのか知らなくてはならない。課題を明確化することで、どのような情報に関して分析しなくてはならないのかを知ることができる。何を分析するか知ることで、その情報の量やどんな方法で情報を入手するべきか判断することにも繋がる。

 

②他の企業に情報分析を委託するのではなく、あなたの企業で情報分析を行うこと

これからその情報を扱っていくのはあなたの企業だ。それなのに、他の企業に分析を依頼してしまうことは不適切である。企業の課題は外部の人ではなく、企業の人が一番よく知ってる。数学者なら、情報を解析する方法を知っているので、分析の結果を容易に導くことができるだろう。しかし、情報を解析する本当の目的や意味を知らなければ、いくら数学者であっても企業が求めていた分析結果を得ることができないだろう。どうしても外部の企業に情報分析を行ってもらわなくてはならないのであれば、外部の企業はコンサルティング会社のようになり、企業が情報分析の結果何を得たいのか、詳しく知っておかなくてはならない。

▼参照

Albert

 

③情報源・情報の種類を明確にすること

あなたはその情報がどこからやって来たのか把握しているか?その情報は正確か?...これらの問いに答えられなかったあなたには今すぐにその答えを調べることを勧める。目に見えているものだけで情報を判断するだけではなく、その情報の構造を理解することで、扱う情報が正しいか判断することができる上、情報の本質を明確化していくことができる。

▼参照

Hatena Blog

 

④正しい分析ツールを活用すること

世の中にはたくさんの素晴らしい情報分析手段があるが、その中でもあなたの企業が見つけた重要な情報に合った、正しい手段を選ぶことが大事である。情報は正しい分析手法にのっとっていないと、誤った分析結果を出してしまっていたり、正しい分析手法に気付かずに情報を分析し続けてしまうことになる。企業が求めていた情報ではないのに、いかにもそれらしい分析結果が出てしまうので、過ちに非常に気づきづらくなってしまう。このようにならないためにも、正しい分析手段を使うことが大事である。

▼参照

Albert

 

これらの方法を使い始めることで、あなたの企業も「スマート」で「便利」な情報を有することに一段と近づくことができる。

本当に必要な情報を見極めることが大事

image02

引用:Guided Product Configuration

情報は、企業にとって重要な役割を果たしている。たとえ企業に新たな知識を与えるものでなくても、企業にとって、課題を解決するための根本的な指標になるのだ。今回紹介した、成功した5つの企業の事例からも分かるように、情報は顧客との相互関係を知るために、とても重要な役割を果たしている。例えば、どのような仕事をしている顧客が多いのか、一人当たりどのくらいの収入があるのか、など、企業によっても得たい情報はざまざまである。

 

しかし、顧客の情報だけに限らず、企業は「ビッグデータ」や「クラウド」などの流行に走るのではなく、その企業が本当に必要としている、その企業にとって、「スマート」で「便利」な情報を見つけなくてはならない。そうでなければ、「流行の落とし穴」にはまり、効果的な情報を得ることができないまま時が過ぎていってしまうだろう。必ず、どこかにあなたの企業が必要としている情報が隠れている。その情報を手に入れ、正し方法で分析することがあなたの企業が成功する重要な鍵となるだろう。

 

▼参照

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