最も身近なO2O・オムニチャネルのインフラ!人体を通信経路にする「BAN」とは!?

WRITER : 楠富 智太

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近年、iBeacon(アイビーコン)ウェアラブルデバイスの登場により、O2O、オムチャネルの動きに拍車がかかっている。そんな中、以前から研究が進められていて、有線でも無線でもない、手など身体の一部を利用して情報のやり取りを行うユニークな通信が注目を浴びている。2014年7月には、次世代人体通信技術「CCCC」の事業化を進めるQUADRACが、産業革新機構を割当先とした約7億円の第三者割当増資を実施したりと活発化している。

今回は、その人体通信BAN(Body Area Network)について紹介をする。

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引用元:電界通信認証「タッチタグ」:SOLEKIA

 

そもそも「BAN」とは?

BAN(Body Area Network)とは、人体とその周辺において直径が数メートルの範囲内でデータをやり取りすることができる、通信距離のきわめて短いワイヤレスのネットワークのことである。通信経路は人体の表面や人体の内部、人体近くの空間であったりする。消費電力が非常に少なく、セキュリティにも優れ、利便性が高い。服や靴などの衣類を通しても通信できることから、社会に大きく普及していくと期待されるネットワーク技術の一つだ。まだまだ課題を抱えているが、今後、自らの身体一つで、O2Oの全てが可能になる日がくるのかもしれない。今よりもっと手軽に個人を認証できるようになるのだ。

BANの特徴は、通信距離が短いので、送信電力が小さいということだ。このため消費電力が小さくて済む。また、人体とその付近だけが通信経路となるので、周辺に漏洩する信号の強度がきわめて小さくセキュリティに優れる。そして人間が特に動作を意識しなくても、データのやり取りが自動的に始まり、完了するという利便性の高さを備えるのだ。例えば、マットレスを踏んだだけで通信のやり取りができるといったように。

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引用元:ルネサスが創る新市場「ワイヤレス・センサ・ネットワーク」

BANの利点は、先程述べたように、人体表面、すなわち、皮膚に密着させておく必要がないということだ。送信器を着衣のポケットに入れておけば、信号は人体の表面全体に広がる。受信器に手を近づけるだけで、信号の送受信が完了するのだ。

手軽にO2Oができて、個人認証に最適

このようにBANは標準化が進んでおり、スマート社会の新インフラとして、今後様々なアプリケーションへの応用が期待される。それでは、BANの活用で考えられるターゲット・アプリケーションをいくつかご紹介する。

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引用元:ルネサスが創る新市場「ワイヤレス・センサ・ネットワーク」

(活用例1)ノートパソコン

ノートパソコンのユーザ認証にBANを利用する。通信機能を内蔵した腕時計(スマートウオッチ)を装着したユーザがノートパソコンのタッチパッドにさわると、ノートパソコンにユーザ情報が伝わり、認証が完了する。認証が完了するとパソコ ンにユーザがログインできるようになる。これにより、セキュリティがより強化されるだろう。

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引用元:ルネサスが創る新市場「ワイヤレス・センサ・ネットワーク」

(活用例2)入退室管理

オフィスや工場などの入退室管理にBANを利用する。通信機能を内蔵したユーザがドアのノブに触れると、ノブに接続されたネット ワーク・ブリッジを介してアクセス・コントローラさらに認証サーバへとユーザ情報が伝わり、認証が完了する。認証が完了するとドアのロック が解除され、ユーザはドアを開けられるようになる。これもセキュリティの観点から、導入されると大変便利である。カードキーを忘れたとしても、普段している腕時計があれば、ドアをあけることができる。

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引用元:ルネサスが創る新市場「ワイヤレス・センサ・ネットワーク」

(活用例3)フィットネス

フィットネスの心拍数モニターにもBANを利用することができる。心拍数を通信ノード搭載のセンサーで計測し、スマートウオッチにデータを送信する。ユーザはスマートウオッチのディスプレイでリアルタイムに心拍数を見ることができるのだ。

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引用元:ルネサスが創る新市場「ワイヤレス・センサ・ネットワーク」

O2Oをもっと身近にする「BAN」

ANは、応用範囲が広いものの、技術的な課題を抱えている。それは通信が不安定なことだ。不安定になるのは、電気信号の強度が微弱であることと、電磁雑音に弱いことが大きな理由である。受信信号が弱い理由は、人体に流れた電界エネルギーの大半が、送信器と大地(接地)接地しまっていてそこから逃げてしまうからだ。今後は微弱な信号を検知する高感度の受信技術を開発する必要がある。

今後は現在の技術をさらにブラッシュアップするとともに、市場におけるニーズの発掘と市場の創出を狙ってマーケティング活動を推進していくだろう。BANのさらなる活躍にご期待いただきたい。

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