著作権問題をも吹き飛ばす!?デザインアプリ「UTme!」のオムニチャネルでの可能性

WRITER : 塩野入香菜

  オムニチャネル

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著作権問題で話題となったTシャツデザインアプリ「UTme!」を、ご存知だろうか。国内外のファストファッションブランドを比較すると、国内ブランドはデザイン性の面で海外に劣りがちだ。そんな中、UNIQLOが仕掛けるアプリが、海外勢に対向する為の重要な鍵となる可能性を秘めている。

最新のトレンド商品を低価格で手に入れることのできる「ファストファッション」が世界中で流行している。日本にもZARAH&Mといった海外ファストファッションブランドが上陸して早数年が経つが、売上は年々上昇し、日本の既存のファストファッションであるマルキューブランドを追い抜く勢いである。以下のグラフは業界の現状を如実に表している。

 引用元:http://www.fcn.co.jp/thesis/wwd130909.html

また先日は、THE FASHION POSTにて、イタリアを代表するラグジュアリーブランド「ジョルジオ・アルマーニ」がファストファッション・ラインを展開することが報道された。

ますます盛り上がりを見せる海外ファストファッションブランド。その強みは圧倒的な低価格とデザイン性にある。では機能性を重視した日本のファストファッションブランドは一体どのような方針を打ち出すのか。ユニクロが、1つの答えを見出そうとしている。

ユニクロ発、Tシャツデザインアプリ「UTme!」

今回紹介するのは日本のファッションブランド「ユニクロ」が提案するアプリ、その名も「UTme!」。誰でも簡単に自分だけのオリジナルTシャツを作成することができる。

 使い方:

①ペイントや文字、写真を使ってデザインを決める

②シェイクしてモザイクなどのエフェクトをつける

③完成

至ってシンプル、指先一つで好きなデザインを作ってシェイクするだけ。まさに遊び感覚で自分だけのTシャツを作ることが可能だ。またデザインのシェア・投票をすることも出来て、他の人のデザインを見て楽しむことができる。

現在、既に多くのデザインがアップされており、多くの票を集めているのはやはりUTme!公式デザインだが、公式デザインに負けず劣らずの良いデザイン性を持った個人作品も多い。おしゃれで可愛らしいイラストも多くの票が得ているが、中でも思わず眼を引くのは遊び心溢れるデザインだ。地が白であることを利用したデザインをはじめ、自分では思いつきもしないデザインに出会えることは間違いないだろう。公式ページのGALLERYコーナーは文字通り、眺めて楽しいアートギャラリーとなっている。

著作権問題への対応と今後の可能性

一見好評のUTme!だが、一部問題も抱えている。現在は改訂されているが、リリース当時、デザインの権利はユーザーではなくユニクロへ帰属される規約内容となっていた。ユーザーからの指摘により、ユニクロは権利の帰属先をユーザーへと変更したが、指摘が無ければ改訂が行われていたかのかどうかは定かではない。対応の迅速さを評価する声もあるが、ユーザーに懸念を抱かせる事態となってしまった。

しかし、UTme!は海外ファストファッションブランドに対し、デザイン性で劣っていたユニクロの大変画期的な試みである。誰でも自分の服をいとも簡単にプロデュースすることができることで、海外ブランドに対する新たな対抗策になりうる。また、誰もが個人で安価に服を作ることができるようになったのは、ファッション業界全体で見ても新しい流れである。3Dプリンターによって三次元デザインの出力が可能となりつつある今、個人の発信力は更に高まっていくだろう。

まとめ

・自分で自分の服をデザインする時代が到来し、企業はデザインのプラットフォームにもなり得る。
・今後は個人クリエイターの発信力が高まり、既存の限界を超えるような個人レベルでのものづくりが可能な時代となる。
・細分化する作り手に合わせたマナー規範の明確化は必だが、企業や業界がリテラシーを高めた基盤を作ることで、新たな才能や可能性の発掘につながる。

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