引用:flickr
昨今、お買い物は店舗だけではなく、ごく当たり前にECサイトで行われるようになりつつある。
2015年に経済産業省が実施した、「電子商取引に関する市場調査」によると、EC市場規模は2014年の14.6%増加し、2015年には12.8兆円と報告されている。
そんなEC市場の中でも、近年ファッションECサイトを中心にとても普及している。
2014年に実施された、「日本ファッション産業の海外展開戦略に関する調査」によると、日本のファッションEC市場の売上は2013年の1.4兆円から、約25%アップして、2020年には2.6兆円にまで拡大すると公表されている。日本のファッション産業全体の売上の8%から14%、約2倍弱増加することを示している。
今回は、そんな話題のファッションECサイトを分類別に紹介していく。
※EC(Electronic Commerce)サイトとは、商品やサービスをインターネット上で販売を行うサイトのことで、日本語では電子商取引のことを指す。
▼参照
B to C のECサイト
メーカー直販ECサイト
引用:ユニクロ
以前からリアル店舗をかまえるブランドのオンラインストアのことだ。
メーカーの商品のみが販売されているが、リアル店舗があるブランドなのでサイズ感や色味はイメージで把握しやすりという利点がある。
例)
・ユニクロ
モール型ECサイト
引用:ZOZOTOWN
ショッピングモールのように、多数のブランドを1つのサイトで取り扱っているセレクトショップのようなECサイトのことだ。
モール型ECサイトは一括でさまざまなブランドの商品を購入することができる上、色やカテゴリー、サイズなどで消費者が求めている商品を探すことができるなど、検索機能が優れているという利点がある。
例)
個人経営のECサイト
引用:タナゴコロータス
個人経営で多数のブランドを取り扱っているセレクトショップだ。直営・モール型ECサイトで取り扱っていない商品を取り扱っている。
そのため、商品の実物をイメージすることは難しい。しかし、多くの人に知られていない、厳選された商品をセレクトできる利点がある。
例)
C to C のECサイト
フリマアプリ
引用:GooglePlay
個人が個人にオンライン上で商品を売るアプリのこと。
フリマアプリは基本的に無料であるが、サービス提供者は消費者がアプリで商品を販売したとき・購入したときの手数料で運営している。
スマホで売りたい商品の写真を撮り、アプリに投稿、アプリで消費者同士の取引、売れたら梱包して発送する。
スマホでどこにいても簡単に購買ができることが利点である。
例)
・メルカリ
・FRIL
オークションサイト
引用:DLmarket
個人がオンライン上でオークションに出品できるサイトのこと。
フリマアプリと同様、消費者がサイトを利用する際は基本的に無料である。
2015年に日本国民が最も利用しているオークションサイトはヤフオク!、2番目に楽天、3番目がモバオクだった。
オークションサイトではファッションに関連する商品以外にも、多くのものが売られている。
ヤフオクでは自動車・オートバイ、楽天ではチケット・金券が多く載せられている。モバオクにはブランド商品が多く掲載されているそうだ。
消費者はファッション関連商品を含む、カテゴリーが制限されないほど多種多様な商品を安い価格で購入できることが利点である。
例)
・楽天
・モバオク
興味深いECサイト
ファッションレンタルサイト
引用:airCloset
洋服やアクセサリーなどをレンタルできるオンラインサイト、ECスマホアプリである。
オンラインにて月額制でアイテムをレンタルすることができる。
アイテムを返却したと同時に、次のレンタルアイテムが送られてくる仕組みであり、気に入れば購入することも可能という利点がある。
例えば、消費者が登録したお気に入りの服やサイズに合わせてプロのスタイリストが選んだ洋服3点が届くairClosetや、プロのスタイリストによるコーディネートだけでなく自分でレンタルする洋服を選ぶことができるLicieなどが挙げられる。
例)
セール商品検索アプリ
リアルのアパレル店舗に売っている商品のセール情報をユーザーに知らせ、そのままオンライン上で購入することのできるアプリである。
例えばMAGASEEK SALEサーチが挙げられる。
MEGASEEK SALEサーチは、プッシュ通知でタイムセールや値下げ商品の情報を瞬時に手に入れることができる利点がある。さらに、アプリ限定のシークレットデール実施や、新着商品やランキングなどを見ることができる他、10万点もの商品を検索することができ、400を超える店舗サイトへワンタッチで移動することができる機能がある。
例)
ショップ店員のスタイリングが見れるアプリ
ショップ店員のスタイリングが投稿されるアプリ。オンライン上でそのまま購入することができる。
例えばcollect pointが挙げられる。
ローリーズファームやグローバルワークスなど、計12のブランドのショップ店員により、毎週1500以上ものスタイリングを見ることのできるアプリである。
このアプリの会員になると、アプリが展開するブランドのリアル店舗、オンラインショップどちらでも利用できるポイントが貯まる。
さらに、消費者自身のコーディネートを投稿し、サイトに掲載されると、同じく双方の店舗で利用ポイントを貯めることができる利点がある。
例)
ECサイトの今後の更なる普及に期待
引用:flickr
今回の記事では、それぞれの事例を紹介しながら、ファッションECサイトの中にも多くの種類があることを説明した。
ファッションECサイトは消費者に浸透しつつあり、今後もさまざまな消費者のニーズに合わせて展開されていくことが期待できる。
例えば、ECサイト利用時によく消費者が必要とするニーズには、サイズ、レコメンド、コーディネートが挙げられる。
サイズ感のニーズを満たすサービスとして、True fitがある。
ユーザーのおすすめの服をレコメンドしてくれるサービスとして、SENSYがある。
どんなコーディネートで洋服を着るといいか参考にできるサービスに、iQONがある。
現在、このようなサービスでECサイト利用者のニーズをに応えている。
しかし、このようにニーズを満たすことで、消費者の店舗での購買プラットフォームは変化した。
今後は、消費者のニーズに応えながらも、消費者を購買へと導く情報プラットフォーム事業が必要になってくるだろう。
今後のECサイト業界の活気には期待が膨らむばかりである。
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