【リアルとデジタルの融合】アメリカで躍進する「REI」の販売戦略に迫る

WRITER : Editorial department

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Arch for Startupより寄稿 11

引用:Dublin REI Store Now Open

みなさんはREI(アール・イー・アイ)をご存知だろうか? REIは、服を含むアウトドア用品やスポーツ用品を販売し、アメリカ32州で計135店舗を展開する、アメリカを代表するリテーラーの一つである。2013年度には約20億円のセールスを達成した。同社は、ワシントン州内のプライベートカンパニーで一番評判の良いブランドとして話題になったこともあり、顧客満足度は非常に高い。 2016年には、5店舗目となるフラグシップストアをワシントンD.C.にオープンさせる。その店舗は51,000平方フィートにも及ぶ巨大なものだ。2017年にはフロリダに室内アーチェリー射場、ガンライブラリー、ボートショップを備えた店舗もオープン予定で、同社は拡大を続けている。 今回はそんなREIの販売戦略を、リアル店舗戦略とモバイル戦略という2つの側面から紹介したい。

店舗内での買い物を快適にするリアル戦略

REIは効率よく顧客に快適なショッピングをしてもらいたいという思いから、快適な店舗デザイン会計時のストレス削減という2つの工夫を行っている。 1つ目の店内のデザインについてREIは「Greenbuilding」というスローガンを掲げている。この「Greenbuilding」というスローガンのもと、REIは店内の装飾を、自然が感じられるようなもので統一している。それだけではなく、太陽光発電を取り入れ、店舗内の中の照明の明るさを、外から入ってくる太陽光との兼ね合いで調整することで、環境に良い設計を行っている。 2つ目の会計時の工夫について、REIは顧客の会計時の待ち時間のストレスを出来るだけ削減するために、いくつかの工夫を行っている。REIはただ一列のレジステーションにするのではなく、下図のように形を工夫することでスペースの有効活用と待ち時間の削減に成功している。 results-traffic

引用: REI

徹底的に顧客を意識したモバイル戦略

13

引用:Snow Report

 2013年にJerry Stritzke氏がREIのCEOに就任してから、同社の売上構造は大きく変わった。就任後に彼が力を入れたのは、リアル店舗ではなくデジタル面である。 1938年創業の同社は、長年フォーチュン誌のBest100企業に選ばれてきたが、彼がCEOに就任するまではデジタル戦略が圧倒的に遅れていたのである。彼は同社が拠点とするシアトルを中心に、元Dell役員やアメリカ最大手携帯キャリア会社AT&Tの元CEOなど、テクノロジーに強い人物を役員に引き入れることで、社内構造を大きく変えたのである。 彼が行った主な施策は2つある。ウェブサイト改築モバイル強化である。この施策がすごいのは、リアル店舗で商品を買った人の75%が、ウェブサイトやモバイルサイトを訪れるということだ。彼はウェブ戦略によって新たな顧客を獲得しただけでなく、リアル店舗とウェブストアをうまく連携することに成功したのである。 同社はモバイル戦略として、もともとあった3つのiPhoneアプリに加えて、iPadアプリを4か月前にリリースした。小売店が計4つのアプリを運営している事例は非常に珍しい。これだけでもREIがデジタルに力を入れていることがわかるだろう。 提供しているアプリは、ショッピングアプリ「REI-ShopOutdoorGear」、「SnowReport」、「REI-VISAcardApp」である。 14

引用:REI-VISA card

1つ目のショッピングアプリ「REI-ShopOutdoorGear」は、アプリ内で同社の製品を購入することができるという、比較的シンプルなアプリだ。しかし実際に使用してみるとシンプルなUIとスムーズな動きに加えて、欲しい商品がすぐに見つけられ、リアル店舗の場所や店舗の在庫が確認できるなど、非常に便利なアプリである。顧客の体験を一番に考えるREIの方針が見て取れる。 2つ目の「SnowReport」を使用すると、ユーザーの位置情報を利用して、近くのスキー場の天気を調べることができる。なんともアウトドア企業らしいアプリである。CEOのStritzke氏によると、このアプリを通してショッピングアプリのダウンロードにつながることが多いという。 3つ目のVisaカードアプリ「REI-VISAcardApp」では、同社の提供するREIVisaカードの登録者が自分の口座管理や支払いができる。 商品購入から天気情報提供、決済サービスまで幅広くカバーすることで、顧客の購買体験を向上させ、ネットの売上は全体の23%まで向上した

まとめ

いかがだっただろうか。REIのリアル店舗戦略とデジタル戦略という2つの柱を紹介した。REIの小売戦略は変革を続けている。 同社は現在ウェブサイトの改築を進めており、2015年はREIにとって大きなターニングポイントになるだろうと言われている。今後もREIの戦略から目が離せない。

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Arch for Startup寄稿記事一覧

※「Arch for Startup」より寄稿

Arch for Startup

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