世界で最もイノベーションを生み出してきた研究機関「DARPA」とは

WRITER : 朴 泳虎

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世界を動かす世界最高の研究機関「DARPA」とは?

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引用:Foreign Policy Association

世界を一新してしまう様な最先端技術を開発する研究機関、いかにもスパイ映画に出てきそうな設定だが、世界を動かすような研究を進めている研究機関は実在する。

「DARPA」もその一つだ。「DARPA」とは、アメリカ防総省が管轄する国防高等研究計画局のことである。

毎年、700億ドルある国防総省の研究開発予算のうち、各軍(陸海空)に所属しない分野横断的科学技術予算のなんと約4分の1である28億ドルが「DARPA」に投入されている。

「DARPA」の研究テーマは多岐に渡り、必ずしも軍事目的を主眼においたものではない。

「DARPA」は極めてハイリスクだが成功した際のインパクトが大きい研究を推進する事を目的として設立されており、「空を飛ぶ洗車」や「ガンダムのようなパワードスーツ」などを大まじめに研究していたことでも有名だ。

「DARPA」が生み出してきたイノベーションの数々

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引用:archive.computerhistory.org

私たちの普段の生活の中にも、「DARPA」が生み出したイノベーションが息づいている。

例えば、既に私たちの生活に欠かせないものとなっているインターネットの原型や、現在ほとんど全てのスマホに搭載されているGPSを開発したのも「DARPA」だ。

非常に興味深いのはここまで顕著な研究功績を挙げている「DARPA」だが、在籍している研究員はわずか300名程度である。「DARPA」の組織構造は基本的に4層で構成されている。

DARPAの方針決議、プログラム承認を行う長官・副長官、研究テーマの構想・立案・プロジェクトマネージャー(以下、PM)の選定を担当するOffice Director、プロジェクトの立案・遂行・情報収集を行うPM、そしてその下に研究員がいるという形になっている。

研究はプロジェクトベースで進められる。プロジェクト期間は3~5年のものが主で、ハイルマイヤークライテリアと呼ばれる下記の質問に明確な答えを持っていることが求められる。

  1. 何を達成しようとしているのか?専門用語を一切利用せずに当該プロジェクトの目的を説明せよ
  2. 今日どのような方法で実践されているのか、また現在の実践の限界は何か?
  3. 当該アプローチの何が新しいのか、どうしてそれが成功すると思うのか?
  4. 誰のためになるか?
  5. 成功した場合、どういった変化を期待できるのか?
  6. リスクとリターンは何か?
  7. どの位のコストがかかるか?
  8. どれほどの期間が必要か?
  9. 成功に向けた進展を確認するための中間及び最終の評価方法は何か?

日本にこそ求められるインキュベーション機関

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引用: Arete Advisors

「DARPA」の研究テーマは非常に失敗する確率が高いハイリスクなものであると同時に、成功すれば社会に大きなインパクトを与えるものである。

世界を大きく変革するような試みに失敗はつきものであり、失敗を許容してリスクを取り続ける姿勢こそが、「DARPA」を世界で最も権威のある研究機関、ひいてはアメリカを世界で最も競争力のある国たらしめていると言っても過言ではない。

日本は資源を持たず、人の知恵の結晶である技術を元に世界トップレベルの成長を実現した国である。技術大国である日本にこそ「DARPA」のようなリスクを恐れずに難しい問題に挑む研究機関が必要とされているのかもしれない。

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▼参考記事

DEFENSE ADVANCED RESEARCH PROJECTS AGENCY
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