「O2Oリーディングカンパニー」へ!ユナイテッドアローズのオムニチャネル戦略に迫る

WRITER : 楠瀬 朝子

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「O2Oリーディングカンパニーへの『チャレンジ』」を掲げる株式会社ユナイテッドアローズ。同社は早い時期から実店舗とECを連携させる施策に取り組み、結果を残してきた。同社2014年3月期アニュアルレポートによれば、自社ECサイトUNITED ALLOWS ONLINE STOREが設立された2009年から、5年が経った2014年までの間に、売上高は約2倍にまで伸びている。今回は、同社のオムニチャネル施策を紹介し、成功の秘密を考えたい。

▼参照

特集:O2Oリーディングカンパニーへのチャレンジと進化/UNITED ALLOWS 公式HP 2014年3月期アニュアルレポートより

 

自社アプリで、リアルタイムに近隣店舗の在庫を確認

ユナイテッドアローズ

引用:UNITED ARROWS LTD. ONLINE STORE

自社アプリ「UNITED ALLOWS ONLINE STORE LTD. APP」は、スマートフォンから同社の商品を閲覧し、気に入った商品があった場合、近隣店舗の在庫状況を確認できるアプリだ。2014年3月期の同社のアニュアルレポートによれば、2014年1月にアプリをリリースしてから、同年5月にはモバイル端末による閲覧率が70%に達しており、実店舗への誘導にも貢献しているとのこと。アプリをダウンロードしていれば、リアルタイムで近隣店舗の在庫状況が分かるので、ユーザーは「ECで見たあの商品が実店舗では見つからなかった」と落ち込むことがない。

 

商品取り寄せで、商品を手に取る安心感とスタッフのアドバイスを提供

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引用:UNITED ALLOWS LTD. ONLINE STORE

「商品取り寄せ」は、顧客が試着を希望する商品を「UNITED ALLOWS LTD. ONLINE STORE」上で予約し、実店舗に取り寄せることができるサービスだ。同サービスにより「実際に商品を手にとり確かめたい」という顧客の要望に答えるとともに、顧客は店頭でスタッフのアドバイスを受けることができる。同社のデジタルマーケティング部部長相川氏によると、「1週間に50〜70件程の利用があり、反響がよかったサービスの1つ」だそうだ。現在は「Beauty & youth」や「Green Label Reluxing」などの、一部店舗でのみ対応しており、今後全ブランドに範囲を拡大させてゆく計画だ。

サイズチェック機能で、ECサイトでも実店舗に近い商品確認の安心感を提供

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引用:UNITED ALLOWS LTD. ONLINE STORE

「サイズチェック機能」は、「UNITED ALLOWS LTD. ONLINE STORE」で購入希望する商品のサイズを、手持ちの服のサイズと比較することができるサービスだ。手持ちの服のサイズ情報は、オンライン上の購入履歴から追加するか、比較したい服のサイズを自分で測り追加することで、利用することができる。同サービスは、スウェーデン発のバーチャル試着ソリューション「Virtusize」と協業で、ユナイテッドアローズ独自の仕様に仕上げた。今後他社ECサイトでも、利用できるようにサービスを拡大させる予定だ。

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品番お渡しで、どこでも迷わず店舗と同じ商品を発見

ユナイテッドアローズ

引用:UNITED ALLOWS LTD. ONLINE STORE

「品番お渡し」は、実店舗に来客した顧客が、店頭スタッフから商品の品番メモを受け取ることができるサービス。品番が分かっていれば、顧客が自宅や出先からECサイトで商品を検索する時、どこに欲しかった商品があるか迷うことがなく、非常に便利だ。ユーザーが商品の購入に迷った時や、購入したいが手荷物は増やしたくない時には、いつでもどこでも利用できるEC購入を案内することで、購入機会の損失を防ぐ。

実店舗とEC、それぞれのよさを見極め、欠点は相互補完するという発想

ユナイテッドアローズ PC

引用:How To Start A Tea Business: Online Versus Offline

以上の例からも分かるように、ユナイテッドアローズは実店舗とECのよさを明確にし、それぞれの欠点は片方が補うことを意識した施策に取り組んできたことが分かる。「UNITED ALLOWS LTD. ONLINE STORE APP」は、実店舗に直接足を運び在庫確認する手間を省いた。「商品取り寄せ」や「サイズチェック機能」は、商品を直接手に取ることのできず、不安が残るというECの欠点を改善した。「品番お渡し」は、実店舗とECの取り扱い商品を統合し、ユーザーがどちらを利用しても希望の商品を見つけることを可能にした。

同社のIT戦略を取り仕切る、事業支援本部本部長兼情報システム部部長の高田賢二氏は次のように述べている。

[su_quote]これからの小売業ではデジタルとリアルの両分野が競合するのではなく、相互の補完関係を築いていくことが重要です。[/su_quote]

この視点こそ、ユナイテッドアローズのオムニチャネル施策が成功してきた秘密だ。実店舗とECを上手に組み合わせ、どちらでも同質のサービスを提供することで、顧客はオンライン上でもオフライン上でも同じ「ユナイテッドアローズ」というブランドで買うイメージを持つことができる。

オムニチャネルに対する的確な視点をもつユナイテッドアローズは、きっと「O2Oリーディングカンパニー」となってくれるに違いない。

▼参照

「オムニチャネル」をキーワードに、アパレル界のイノベーションを推進するユナイテッドアローズ

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