今後の日本市場を変える?!新興VODサービス in U.S

WRITER : Editorial department

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Arch for Startupより寄稿

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引用:Time to kill? Here’s 111 riveting movies you can watch on Netflix right now

Netflixが日本に上陸するまであと2ヶ月。

巷では、「テレビはなくなる」「TSUTAYAはあと3年も持たない」などの話題で持ちきりだが、HULU, U-NEXT等が席巻している日本のVOD(Video On Demand)市場はまだ発展途上だと言える。

本場アメリカでは日本を超える数の同種のサービスが存在しており、この状況の下、私たちArch for Startupが活動するアメリカではレンタルビデオ店はほぼ壊滅した。果たしてこれはNetflixという黒船が到来した後の日本を表しているのか。

今回は、市場規模約300億ドルの巨大マーケットに新しく誕生したVODサービス2社を紹介したい。

生放送とオンデマンドの融合サービス ”Stream”

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引用:Comcast’s Streaming Service Sounds as Bad as You’d Expect

米大手ケーブルテレビ会社Comcastが今月13日に発表した「Stream」という新しい形のVODサービス。

元々同社は、安価だがチャンネルの少ないプランである「Internet Plus」や学生向けのサービス「Xfinity on Campus」を提供しており、今回はテレビを愛して止まないすべての方々のニーズを満たす為のサービスだと担当者は語っている。

この「Stream」を使えば、12局前後のネットワーク(主要放送ネットワーク、HBOなど)で放送中のテレビ放送をノートパソコンやタブレット、スマートフォンを使って自宅で見ることができる。

このサービスには自宅や出先で視聴できるオンデマンドの映画や番組が何千も含まれており、さらには「TV Everywhere」、クラウドDVRへもアクセスできるので、お気に入りをすべて録画してあとで視聴できる。

つまり、日本にはない、リアルタイムの放送と従来のVODサービスを両方視聴できる融合サービスであり、まず初めにボストン、シアトルで開始し、来年2016年には全米で利用可能になる。それに伴って、Comcastは我々の活動拠点であるシアトルに新オフィスを設立することを発表した。

しかし、Comcastのインターネットサービス「Xfinity」の会員契約と抱き合わせのサービスであり、この点が全体的な米国VODサービスのマイナス特徴とも言える。

ストリーミングサービスに革命か。米大手テレビ制作会社HBO

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引用:HBOGo & HBONow: Watch HBO Online for Free

アメリカのテレビ番組制作会社であり、質の高いコンテンツの豊富さで有名なHBOの番組をWebで視聴できるサービス「HBO GO」。

このサービス自体は2010年2月にスタートしている。配信は、AT&T、Verizon、Comcast、DirecTV、Dishなどの加入者に対して無料で行われている。iOSとAndroidアプリケーションで、iPadやAndroid端末を使って番組の視聴ができる。

例えば、同局の人気番組「Games of Thrones」のテレビ放送が5月22日にあると、本来一週間後に放送される次回エピソードが、翌日の23日にはHBO Goに配信される。日本の各テレビ局が近年力を入れている”無料見逃し配信”とは真逆の発想である。

そしてこの今年3月にはAppleと組んで、新しく”HBO Now” というサービスを開始した。

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引用:HBO expanding Seattle engineering office in advance of HBO Now launch

3月9日のAppleスペシャルイベントの際に発表された「HBO NOW」。HBOの提供するビデオストリーミングサービスを、Apple TVとiOS端末で提供するこのサービスでは、専用アプリ「HBO NOW」をApp Storeよりダウンロードして利用し、Apple TVでは専用チャンネルが新たに追加される。

またMacやPCのブラウザからも「HBO NOW」のページからアクセスが可能。月額14.99ドル。

このアップル×HBOという取り合わせの架け橋となったのは、元Beatsのジミー・アイオヴィン氏だ。彼の音楽業界での人脈や多大な影響力はとても有名な話であり、HBOのCEOリチャード・プレップラー氏は、アイオヴィン氏にこの「HBO NOW」の構想についてプレゼンテーションし、そしてこのプランをアップルに伝えてほしいと依頼したとのこと。

HBOとしては、アップルが音楽業界に起こした大きな変革を、ビデオストリーミングサービスでも起こしてもらえるのではないかと考えたのではないだろうか。

今回の「HBO NOW」が同じように次世代のビデオストリーミングサービスへの第1歩になるのかどうか、全ては後になってみないと分からないが、HBO NOWの登場は、前述したComcastのような、ケーブルテレビプロバイダから逃れられなかったビデオストリーミングサービスにとって大きな変化であることは間違いない。

まとめ

冒頭に書いたように、米国では既にVODサービスが他市場に大きな影響を与えている。“cord cutting”と呼ばれるケーブルテレビを解約する人々が増加し、日本のTSUTAYA的存在である”Block buster”というレンタルビデオ店は, 2014年1月にアメリカ全店舗を封鎖し倒産に追い込まれた。

しかし、アメリカで起きている状況をそのまま日本に当てはめて考えるのは時期尚早ではないだろうか。

そもそも、ケーブルテレビでの視聴環境が日本より進んでいる米国では、テレビは無料で見るものだという感覚が日本に比べて少ない。それに加えて、数百チャンネルある中から自分で好みのチャンネルを選択するという米国の習慣は能動的なテレビ視聴環境である日本との大きな違いであり、それと共に”広大な土地”も米国VOD市場を加速させた大きな要因となったはずだ。

これら元々根付いている文化の違いがどのようにこれからの日本市場に影響するのか。今秋進出してくるNetflix,そして今後さらに勢いを増すであろうVOD市場から目が離せない。

■この記事に関する質問やその他リサーチの依頼などはこちらのアドレスまでご連絡を!

tsubasa@archforstartup.com

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Arch for Startup寄稿記事一覧

※「Arch for Startup」より寄稿

Arch for Startup

10904170_709467309173264_1970155646_nクラウドコンピューティング分野で世界一と言われるシアトルを拠点にクラウド関連やスタートアップ情報を発信。

●HPアドレス:

http://www.archforstartup.com/

●Facebookページ:

https://www.facebook.com/arch4startup

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