インターネットの発達により情報は瞬く間に国境を超えて世界中に拡散されるようになった。しかし、情報が場所の制約から解き放たれた中でも、私たち人間は依然として物理的な場所の制約の中に生きている。
技術が進歩すれば私たちは場所の制約から開放される日がくるのだろうか?それに対する明確な答えが一つある。VR(仮想現実)だ。
今回はVR技術の今までと未来に関して皆様にご紹介したい。
Oculus Rift、ついに今年後半に一般向け販売開始
引用:Forbes
Oculus Riftとは、VRに特化したヘッドマウントディスプレイ。ユーザの視界を完全に遮り、頭の動きをセンサにより向いている方向を感知して映像が追従することで、まるで自分がゲームの空間の中に居るような圧倒的な没入感を実現することができるデバイスだ。
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2,000億円以上の価値を持つVRデバイスを欲したFacebookの野望とは
ディベロッパー向けには既に発売していたOculusだが、ついに一般販売に向けて準備が進んでいる。更にOculusはデバイスの発売と当時にVRでプレイできるゲームのリリースを予定している。
サードパーティーのディベロッパーに対してもプラットフォームを公開していることから、次々と新しいタイトルがリリースされていくことが予想される。
ゲームだけではない。人を場所の制約から解き放つVR
VRの価値はゲームやエンターテインメントにはとどまらない。
例えば、ソニーは医療の分野において、内視鏡手術向けにヘッドマウントディスプレイを用いるシステムを提供している。
Oculus社を2000億円で買収したFacebookのCEOは「将来的にはVRデバイスによって遠隔でのスポーツ観戦や世界中の講義の視聴、医師との遠隔診療など、エンタメ、メディア、教育などの様々な分野にVR技術を利用したプラットフォームを構築する」とコメントしている。まさに、我々を場所の制約から解き放ってくれるデバイスなのである。
VR(仮想現実)が現実になる日
VR(仮想現実)が現実世界に近づくための課題は大きく2つある。
一つは出力系が視覚的な部分しかカバーしていないこと。
もう一つは人の動きを検知して反映する入力系のデバイス、つまりコントローラーがないという点である。
一つ目の課題に関しては、多くの技術者が研究開発を進めており、興味深い研究例としては音波で皮膚を刺激して触覚を再現するといったものがある。
二つ目の課題に関してはOculus Connect conferenceの議題としてあげられるなど注目を浴びているものの、未だに明確な答えはでていない。一旦は手に持つ形のコントローラーがされることが濃厚で、Oculus自身で独自に設計されたタッチコントローラーデバイスが既に発表されている。
もちろん、全身にセンサーをつければ人の動きを細部までトラッキングする事は可能であるが、一般層への普及を考えるならばその方法は現実的ではない。
しかし、人が台の上で走ったりジャンプしたりすると、動きを検出してVRに反映されられるデバイスなども登場していることから、将来的には何らかの上手い解決策が見つけ出されていることだろう。
人間は自ら編み出した技術によって様々な自然の制約を超える事で繁栄してきた。VRは間違いなく人間の生き方を変える大きなイノベーションであり、恐らく実現は私達の生きているうちに起こるだろう。VR技術の進歩から、今後も目が話せない。
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