ウェアラブルが未来の生活を変える?障碍者支援ウェアラブル事例3選

WRITER : 楠瀬 朝子

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昨今、ウェアラブルデバイスへの注目が集まっている。総務省のデータでは、ウェアラブルデバイスの端末数は2013年度の40万台から、2020年には600万台以上へと増加し、7年間で約15倍になると予測されている。一口にウェアラブルデバイスといっても、様々な用途があるが、今回は障碍者支援に向けて開発が進められているウェアラブルデバイスを紹介したい。

盲導犬の代わりに道案内をする「INDEPENDENCE DAY」

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Microsoftは視覚障害者向けのヘッドホン型ウェアラブルデバイスの開発を進めている。街中に設置されたBeaconとGPS機能と連携させることで、ユーザーの位置情報を取得し、音声で目標物までの道案内をしてくれるという仕組みだ。同デバイスが優れているのは、ユーザーが行ったことのない新しい場所であっても、案内が可能という点である。盲導犬では、新しい場所を案内することはできない。リリース時期は明らかにされていないが、MicrosoftのスマートフォンMicrosoft phoneにオプションで搭載される見込みだ。

▼参照

Microsoft “Independence Day”

紙面の文字を音声にする「OrCam」

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Freescaleが開発した「OrCam」は、紙面に印刷された文字を音声に変換して、ユーザーに聞かせてくれるウェアラブルデバイスだ。搭載されたカメラで、ユーザーが指す内容を読み取り、骨伝導イヤホンで内容を伝えてくれるという仕組みだ。同デバイスはメガネに取り付けて使用する。使い慣れた自分のメガネに取り付ければよいので、使用のハードルも低い。言語や価格面で課題は残るものの、紙幣を受け取る時や新聞を読む時、スーパーで買い物する時など、日常の様々な場面で活用が期待されている。

▼参照

Freescale OrCam

目の動きでピアノ演奏をする「Eye Play the Piano」

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「Eye Play the Piano」は、手や腕を使わずに目線だけでピアノを演奏することができるシステムだ。このシステムは、視線追跡機能を搭載したHMD型ウェアラブルデバイス「FOVE」と、ピアノを連携させることで成り立つ。ユーザーは「FOVE」を装着し、パネルから弾きたい音を視線で選択する。すると、目の瞬きにより選択した音の信号が送られ、「FOVE」と連携したピアノから音が鳴るという仕組みだ。今後はギターやドラムなどにも、「FOVE」を応用していく予定とのことだ。

▼参照

FOVE Eye Play the Piano

ウェアラブルが、障碍者の生活を大きく改善する未来

紹介してきたように、障碍者支援のウェアラブルデバイスは、少しずつ開発が進み形になりつつある。

冒頭で述べた通り、ウェアラブルデバイスには様々な用途がある。今後一般生活者にウェアラブルデバイスが普及していく過程で、用途の違いによってその普及の度合いに差が生まれることが予測されている。株式会社データリソースによれば、ウェアラブルデバイスの中でも、いわゆるスマートウォッチのようなユーザーの行動ログを残したり、必要な情報を表示するタイプのデバイスは、早いうちに一般生活者にも身近になっていく。それに対して、障碍者支援に関わるウェアラブルデバイスについては、商品の目新しさに注目する一部の層の間で、広まる段階にとどまるとの予測がされている。

だが、本来障碍者支援向けのテクノロジーこそ、もっと広く普及していくべきなのではないだろうか。WHOの資料10 facts on disabilityによれば、世界で障害を抱える人の数は10億人と、世界人口の15%を占めている。また、障害を持つ人の方が、進学率や就職率が低く、貧困につながりやすいといったデータも示されている。もし、障碍者向けのウェアラブルデバイスが広く一般に普及すれば、こうした課題を解決し、たくさんのひとの生活が変わることになる。ウェアラブルデバイスが、目が見えない、手が使えないといったハンディキャップを埋める役割を果たすからだ。

ハンディキャップが解消されれば、もはや「障碍者」と意識されることもなくなるかもしれない。よくある例えだが、コンタクトレンズがなければ、何も見えないという人はたくさんいる。(日本眼科学会によれば、日本国内では10人に1人がコンタクトレンズを使用。)メガネやコンタクトがあるからこそ、「障碍者」とみなされないのである。

今後、ウェアラブルデバイスが、障碍者の生活を大きく改善する未来に期待したい。

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