最近ファッションとテクノロジーの融合が進んでいる。日本ではテクノロジーを活用し、ファッションの未来を考えるNY発のイベントであるDecoded Fashion Tokyo 2015を開催されるなど、近年テクノロジーとファッションに注目が集まりつつある。
ファッションはデジタルテクノロジーによって楽しく、そして自由に変化し始めている。このことが読者のみなさんにも伝わるように、今回の記事ではテクノロジー分野の中でも特にウェアラブルテクノロジーに注目して、ファッションとテクノロジーの融合について紹介していきたい。
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ウェアラブルデバイスのファッション性が注目され始めた背景
引用:Apple Watch
ウェアラブルデバイスとは、直接身につけられる小さなコンピューターを指す。注目されるようになったのはGoogle GlassとApple Watchが登場してからであろう。
しかし、どちらも機能のすばらしさを重視してしまっていてファッション性に欠けているという声が上がっている。
そんな中、インテル株式会社(以下インテル)はアパレル業界と手を組んで、ウェアラブルデバイスのファッション性の向上に取り組んでいる。
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インテルが行ったChormatとのウェアラブルテクノロジー×ファッション事例
引用:iQ intel
「インテルはいってる?」のCMでお馴染みの半導体メーカーインテルと、革新的なスポーツウェアのブランドであるChormatが共同制作した衣装が、ニューヨーク・マンハッタンで行われたファッションショーで披露された。
披露されたのは、人間の体温や動作を読み取ることのできるデバイス「Intel Curie Module」を搭載した運動時着用下着やドレスだ。運動時着用下着は、人間の体温を測定して、着用者の体温が一定値を超えると通気口を開き、風を送り込む機能を備えている。ドレスは、搭載されたCurie Moduleがセンサーを通してアドレナリンを感知すると、服の後ろについているカーボンファイバー製のフレームが広がり、形を変化させる機能がある。
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インテルが目指すウェアラブルデバイスのあるべき姿
引用:iQ intel
インテルは機能的、且つおしゃれな製品を生み出すことを目指している。消費者がウェアラブルデバイスを身に付けるためには、機能面の充実だけではなくおしゃれで美しいデザインを施してなければならない。便利で機能的であっても、消費者が身に付けたいと思わなければその商品には価値はないのである。
インテルは今後も多くのデザイナーにIntel Curie Moduleのことを知ってもらい、さらにファッションとの融合を推し進めていきたいと考えているようだ。
ファッション性がウェアラブルデバイス普及のカギをにぎる
引用:flickr
消費者がウェアラブルデバイスを選ぶ決め手は、デバイスのデザインと機能の必要性にある。
前述のように、どんなに便利で機能的なものであっても、デザインが好ましいものでなかったら、消費者は欲しいと思わない。日常的に装着できるもので、ファッション性の高い商品が求められているのだ。
さらに機能の面に関しては、ただ革新的で優れているのではなく、その必要性がアピールできるようなものでなくてはならない。例えばスマートフォンでも簡単に解決してしまう機能を取り入れても、消費者は新しいものをわざわざ買うにはいたらない可能性が高い。
今後テクノロジー企業は、ファッション事業との繋がりを深めていき、消費者にとって無くてはならない機能を備えたウェアラブルデバイスを作っていくことが重要である。
今後ウェアラブルデバイスとファッションの融合は、ますます進んでいくことが期待できる。