※「Arch for Startup」より寄稿
もし、あなたがアメリカで過ごすなら多くの事を考えなければならないだろう。
水漏れの問題もその内の一つだ。アメリカの保険会社によると、家に関する保険請求で2番目の件数が多いのが水回りの問題である。寒い地域における水道管の凍結による破裂や、パイプの老朽による水漏れなど、アメリカでは日本よりも水回りの問題が多く、平均修理費は6995ドルもすると言われている。起こる確率は低いとはいえとても高額な値段だ。
今回はそういった水漏れの被害を最大限に抑え、家で安全に過ごせるIoTデバイス「WallyHome(以下wally)」を紹介したい。
引用:http://www.geekwire.com/2013/meet-wally-lowpower-wireless-sensor-network-detects-water-leaks-mold/
温度、湿度、水漏れを確認できるIoTデバイス
wallyはシアトルに本社を置くスタートアップSNUPI technologiesによって開発、販売された商品だ。この商品は自宅内の安全確保のために、水分・湿気・温度に関する危険要素を監視するためのデバイスとして開発された。
この機器を台所や水道管の側といった、家の中の水漏れが心配される場所に設置することで、もしも水漏れが起こったらすぐに自分のスマートフォンなどのモバイル端末に連絡がいくといったものだ。
また、wallyは一酸化炭素やメタンといった危険な気体も感知し、目に見えない危険からも家の安全を守ってくれる。
自分のモバイル端末に通知が来る仕組みは、危険を感知した子機が家の中に設置した本機を通じてメッセージがいくというものである。
この仕組みではBluetoothやwi-fiを用いず、無駄なエネルギーが取られない特殊な通信方法を導入しており、リチウムイオンバッテリーを使っていることから、10年間もの長い期間バッテリーを変えずに動作し続けるのだ。
引用:http://www.wallyhome.com/how/
nestと連携してスマートホームを加速
また、wallyは部屋の空調や温度を自動的に制御するエネルギー消費量を抑える機器nestと連携を行っている。様々な場所に置かれているwallyによって測られる正確な温度、湿度に基づいてnestは家の空調、温度をより効率よく調整可能にするのだ。
アメリカでwallyはハブの役割を行う本機1台、温度湿度などを測る事が可能な子機6台セット$299で販売されている。アメリカでの水漏れの平均修理値段を考えれば、被害が少ない内に水漏れを発見できるこの画期的なIoTデバイスの購入は安い投資であろう。
IoTデバイスがより快適な生活を提供する未来
今回は水漏れといった問題を未然に防ぐIoTデバイスを紹介した。人間が普段生活していて気づかいない事象にも、IoTデバイスwallyなら把握できるようになる。そうすることで、早期に問題を把握して、問題が起こる前に未然に防ぐことができるのだ。
IoTデバイスの機能発展により、スマートホーム化が加速するのは間違いない。将来は個人の健康状態データとも連携して、体調に合わせて室内の温度を調整するなど、より快適な生活が待っている。
※「Arch for Startup」より寄稿
Arch for Startup
クラウドコンピューティング分野で世界一と言われるシアトルを拠点にクラウド関連やスタートアップ情報を発信。
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