若手エンジニアが解説するIoT時代の通信プロトコル「MQTT」

WRITER : Editorial department

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IoTが普及するに伴い、大量のデータがネットワーク上を流れるようになる。IoTとはInternet of Thingsの略で、モノのインターネットと訳される。ガートナーの試算では、2020年までに260億個のデバイスがインターネットに接続されるという。IoTが普及していくにあたって、「MQTT」と呼ばれるIoTの世界での利用を想定して作られた、新しい通信形式が注目を集めているのをご存知だろうか?今回は今後利用が拡大していくであろう「MQTT」について紹介する。

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IoTデバイスに特化したプロトコル「MQTT」

ao1引用:A Simple Explanation Of ‘The Internet Of Things’

MQTTについて、mqtt.orgでは「IoT/M2Mのための接続プロトコル」と紹介されている。
IoTの世界では、車載センサー、スマートホームデバイス、農業/工業用センサーなど、あらゆる機器がインターネットに接続し、相互に通信することで自動制御などを行う。MQTTはこれらのデバイスが相互に通信することに特化した通信方式である。

「MQTT」とは限られたリソース下での通信を可能にする軽量な通信方式

a02引用:Why Facebook is using MQTT on mobile

パソコンやスマートフォン等、私たちが普段Webサイトを閲覧したりメールを確認したりするデバイスは、十分に高速で信頼できる回線に接続され、大容量の電源を搭載している場合が多い。一方で、IoTの世界でインターネットに接続されるデバイスは、不安定な回線にしか接続できなかったり、低容量なバッテリーしか搭載できなかったりする場合がある。MQTTによる通信によって、こうした問題が解決されることが期待されている
現在、IoTデバイスの通信には、Webページの送受信に使われる方式であるHTTP/HTTPSを使うことが多い。IBMの資料によると、MQTTはHTTPSと比べて、通信量は約10分の1から100分の1、メッセージ送受信時のバッテリー消費量は10分の1以下であるという。
通信量が少なくバッテリー消費も少ないMQTTをIoTデバイスのデータ送受信方式として利用することで、通信が不安定な場所へ設置できたり、安価なバッテリーを搭載パーツとして選択できたりする。その結果、MQTTはIoTデバイスの設置場所の拡大や低価格化に貢献する。

IoTデバイス同士の協調動作も簡単に?

a03引用:Takeaways from the FTC’s IoT event: privacy, security, and net neutrality

また、MQTTではPub/Subメッセージングモデルという非同期メッセージ型の通信を行う。これは、特定のデバイスがメッセージを送った時に、同じグループに所属する全てのデバイスがそのメッセージを受信する方式である。この方式はよくチャットに例えられる。送信側は受信側の事を気にすること無く、いつでもメッセージを送ることができる。一方、受信側はメッセージが送られてきた時に、即座にメッセージを受け取ることができる。
この方式を利用すれば、デバイス同士が会話をするかのように協調動作する仕組みも実現可能であろう。
例えば、エアコンや照明などのスマートホームデバイスが、帰宅中の住人が乗った自動車から送られてくるGPSの位置情報や、屋外に設置された温度計等の各種センサーからの情報を総合的に判断し、住人が到着する頃には自宅を快適な状態にしておくといった仕組みが考えられる。

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MQTTの活用事例

a05引用:Gogoi asks state authorities to prepare Smart City modalities

北九州市のスマーター・シティー・プロジェクトでは、MQTTを用いて、住宅・ビルのエネルギー管理システムや住宅のスマートメータと地域全体のエネルギー管理を行うシステムを接続した。
MQTTが採用された理由は、簡単かつ安全に双方向接続を実現できるからであった。MQTTを採用したことで、機器側での複雑な通信の仕組みを考える必要がなく、アプリケーションの開発に注力できたそうだ。

さらに身近な事例として、Facebook MessengerもMQTTを活用している。MQTTを使用することで、スマートフォンのバッテリーを浪費せずに高速なメッセージの送受信を実現しているとのことだ。

本記事では、今後利用拡大が予想されるMQTTについて紹介した。
MQTTの技術詳細については、以下のサイトで詳しく解説されているため参照して頂きたい。
MQTTについてのまとめ — そこはかとなく書くよん。

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▼参照
mqtt.org
MQTT V3.1 Protocol Specification

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