タッチパネルの進化がスマホの形を変える!? 未来のタッチパネル 5選

WRITER : 今井 淳南

  IoT

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タッチパネルに新時代到来の予感

2007年に初代iPhoneが発売されて以来、長方形のタッチパネルを前面に配置するスマートフォンのデザインは大きく変化していない。しかし、タッチパネルを立体的に変形させる技術や、触感を変化させる技術などが登場したことにより、スマートフォンの形状だけでなく、オムニチャネルにおけるサービスの在り方へも大きな変化をもたらす可能性が出てきた。今回は、オムニチャネル販売の新たな武器になり得るタッチパネル新技術や利用事例についてまとめる。
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出典: John Paczkowski – Mobile – AllThingsD

触感を変化させるタッチパネル

(1) 触感伝達タッチパネル

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o2o_140605_image03 出典: 富士通株式会社 プレスリリース

人間の五感のうち、視覚、聴覚に加えて、触覚も伝えられるようになりそうだ。「ツルツル」や「ザラザラ」といった触感を、タッチパネル越しに伝える技術を、株式会社富士通研究所が開発した。タッチパネルに対して、超音波振動を加えることにより、表面の摩擦を変化させ、さまざまな触覚を再現している。試作機では、琴、金庫、ワニなどに触れている感覚を再現するアプリケーションを用いてデモンストレーションを行っている。また、慶應義塾大学の研究チームは触覚伝達システムを用いて、動物に触れた時の感触を再現し、動物園において実証実験を行っている。近い将来にこれらの触感伝達技術が広く普及すれば、ネットを通じて「触覚」の情報を伝えることが可能になり、オンラインショッピングにおいて「触感を試しながら商品を選ぶ」という体験が提供できるようになるかもしれない。
*触感が得られるタッチパネルを搭載したタブレットを試作 : 富士通

(2) 物理ボタンが浮かび上がるタッチパネル「Tactus Tactile layer」


CES 2013: Tactus Touchscreen Pop Out Keyboard – YouTube

Tactus Technology社 はタッチパネル上に凹凸の物理ボタンが浮かび上がる技術「Tactus Tactile layer」を開発した。通常時はタッチパネルはフラットな状態であり、必要な時にだけ物理ボタンが浮かびあがる。ユーザはボタンの凹凸を指先で確かめながら、正確かつ簡単に情報を入力することができる。これにより、タッチパネルの弱みであった指先の触感フィードバックと、任意の箇所をボタンにできる強みを両立することが可能になった。また、「Tactus Tactile layer」はスマートフォンだけでなく、デジタルカメラや携帯ゲーム機、ノートパソコン、リモコン、カーナビなど、さまざまなデバイスに応用できると Tactus Technology社は自信を見せる。例えば、「Tactus Tactile layer」を利用したタッチパネルリモコンは、必要なときに必要な数だけボタンを表示させることができ、従来のリモコンのように大量のボタンによってユーザに混乱を与えることもない。ボタンが浮き上がる様子は、動画で確認することをオススメする。
*Tactus Technology

曲面を利用したタッチパネル

(3) ぐにぐに曲げることができる有機ELディスプレイ


「G Flex」に搭載されている液晶をグニャグニャしてみた – YouTube

有機ELディスプレイは、多くのスマートフォンに採用されており、画面の美しさにおいて評価が高い。さらに、有機ELディスプレイの特徴として画面を曲げることが可能である点が挙げられる。この特性を利用したスマートフォンがLG社 の「G Flex」だ。実際の製品は、筐体の制約もあり、大きく曲げることはできないが、ディスプレイ部分のみを取り外したデモンストレーションでは、有機ELディスプレイの柔軟性が確認できる。
*LG G Flex

(4) 自立変形可能なタッチパネル「MorePhone」


MorePhone: A Shape Changing Smartphone that Deforms Upon a Call – YouTube

クイーンズ大学(カナダ) の Human Media Lab の研究グループは、メール着信時などに自動で形状を変化させるスマートフォン「MorePhone」を発表した。音や光に加えて、「動く」という特徴を持つことにより、従来のスマートフォンよりも着信時に気が付きやすい。「MorePhone」は薄く、折り曲げ可能な電気泳動ディスプレイを採用しており、裏側に配置された形状記憶合金線の伸縮により、形状を変化させる。
*Human Media Lab

(5) 全面タッチパネルのスマートフォンコンセプト「Nokia GEM」


Nokia GEM – YouTube

Nokia社はスマートフォンの全面がタッチパネル & ディスプレイである「GEM」のコンセプトムービーを発表した。前面だけでなく、側面および背面を利用できることを活かして、提示できる情報量を増やすだけでなく、視覚的な美しさ、まさに宝石 (Gem) のようなプロダクトとなっている。また、Sumsung社 はCES2013 において、前面および側面をディスプレイ化したスマートフォンを公開しており、「GEM」 のような全面タッチパネルのデバイスが、近いうちに登場するかもしれない。
*全面タッチパネルで感情も可視化。次世代スマホのコンセプトPVが誘う未来 | TABROID 

オムニチャネル販売の武器になり得るタッチパネル新技術

スマートフォンにおけるタッチパネルの進化は、新たなサービスや市場開拓の可能性を持っている。ネットを通じて「触感」を伝えることができれば、ファッションなどのオンラインショッピングにおいて、新たな訴求力を得ることができる。また、実店舗においても、在庫の無い商品の「触感」をその場で顧客に伝えることができれば、オムニチャネル販売の武器となる。また、これらのタッチパネル関連技術はスマートフォンだけでなく、スマートウォッチやウェアラブルデバイス、ノートパソコンなどさまざまなデバイスに応用が可能であり、今後もタッチパネルの進化に注目していきたい。

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