引用:Techcrunch
この記事を呼んでいる皆さんの殆どはドローンが何かをご存知かと思う。ドローンと言えば、複数のプロペラがついたヘリのようなものを思い浮かべるが、実は最近、道路を走る陸型ドローンに注目が集まっている。一見、航空ドローンの方が移動も速いため便利のように感じるが、何故なのだろうか?今回は陸型ドローンが注目を浴びる理由と今後の活用方法について論じてみたい。
そもそも何故、飛行型ドローンの活用が進んでいないのか?
引用:Slate
ドローンとは、無人で遠隔操作や自律移動が可能な航空機の総称である。もともとは軍事用に開発されたものだが、価格の低下に伴い近年、商業利用が検討され始め、Amazonが配達にドローンを使う未来構想を発表したことで注目を浴びた。
しかし、多くのイノベーションがそうであるように、社会が新しいもの(ドローン)に対応できておらず、実用化までには課題が山積している。具体的な例としては法規制が挙げられる。ドローンは空中を自由に移動できるため
可能性がある。更に、空中で事故が発生して機体が墜落すれば、当然下にいる人に追突する可能性もある。利便性とリスクの間でどういったルールを制定すべきか、明確な答えを打ち出せずにいるのだ。
イノベーションまでのラストワンマイルを埋める陸型ドローン
引用:Techcrunch
こういった航空ドローンの課題を背景に、最近注目を集めているのが道路を走る陸型ドローンだ。陸型ドローンの一つであるDispatchはアイスボックスにタイヤが付いた様なフォルムで、自律制御により道路を走る。特に郊外地域での日用品の配達に活用されることが機体されており、店への交通手段を持たない人に商品を届けるといったことが可能になる。
航空ドローンと比較した際のメリットとして進入禁止区域に入ったり、重大な事故で人を怪我させたりといったリスクは非常に低いこと、法的なハードルもその多くが自動運転カーの前例によって解決されているため、航空ドローンよりも実用化のハードルが低いことが挙げられる。
今後の課題
とはいえ、陸型ドローンにも実用化の課題は残っている。例えば、都市部で活用するためには自動運転カーと同様に人や物とぶつからないように高い回避性能が要求される。この点においては障害物が少なく、あったとしても建物などの静的なものが多い航空ドローンの方が有利だろう。また、走行距離やバッテリー、コストも実用化においてはハードルとなって来るだろう。上記でご紹介したDispatchは来年からStanford,Berkeley大学での試験運用を予定しており、いかに回避性能を実現するかが今後の普及の鍵になると思われる。
▼参照
Techcrunch
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