皆さんが就職活動をしていた時代は選考中の企業のパンフレットや、書類などが部屋に溢れ返った記憶はないだろうか?
今回はBeacon(ビーコン)を就活に活用することで、企業と学生にメリットをもたらそうとする2社の取り組みをご紹介する。
履歴書や選考ステータスの一元管理が可能になるペーパーレスアプリ「attache」
まずは株式会社ギブリーが提供している就職活動アプリ「attache」をご紹介する。
attacheは履歴書や選考ステータスの一元管理が可能になることでペーパーレス化を促し、学生と企業の就職活動をより効率化させるアプリだ。 attacheはログインしたらすぐに、いま現在開催されているセミナーをスマートフォンアプリ上で検索することが出来る。
アプリで自分だけのプロフィールを作成することでESや履歴書を汎用化することで、学生は紙の履歴書やESを書く必要がなくなり、企業側は学生がオフィスに到着したら、Beaconで出席を検知して受付いらずでセミナー出席者を管理出来る。 自動的に企業側に出席情報を届けられることで、受付時の書類をペーパーレス化できる。
出席したセミナーでは、企業からの資料をPDFでダウンロードすることが出来るため、資料は全部アプリ内で管理することができる。
合同会社説明会の情報発信や来場者情報が取得できる就活応援アプリ「就ナビ2016アプリ」
次は岡山に本社を構えるピープルソフトウェア株式会社が提供する「就ナビ2016アプリ」を紹介する。
「就ナビ2016アプリ」は、岡山・香川を中心とした就職情報サービス「就ナビ」が主催する「合同会社説明会」と連動した、会社説明会支援アプリとしてサービスを提供している。 Beaconを活用して合同説明会に来場した学生のデータを取得できる。
実際の利用手順としては、スマートフォンで事前に自分のプロフィール情報を登録しておき、会場に到着したらアプリを起動して、Blootoothをオンにしておく。 会場の受付にはBeaconが設置されており、スマートフォンをタッチすれば受付が完了する。
引用:http://www.shunavi.jp/2016/feature/app/index.html
参加企業ブースにもBeaconが設置してあり、このBeaconにタッチすると、企業に訪問した事が記録される。また、一定の企業を巡った後に、景品交換ブースのBeaconにタッチすると、その場で景品と交換できるスタンプラリーも実施している。
引用:http://www.shunavi.jp/2016/feature/app/index.html
メリットとして企業は来場した学生のデータが取得することができる点にあり、学生はアプリを通じて合同説明会に参加することで、ポイントを取得してスーツやワイシャツなど就職活動に必須のアイテムと交換できるといった仕組みになっている。
企業は事前に学生がアプリに自分の情報を登録しているため、従来は困難であった、「どのような学生が」「いつ」「どのように企業を巡ったか」といった情報が把握できるようになる。
まとめ
今回テーマに取り上げた就職活動の事例においてにおいては、学生は履歴書を書く時間の変わりに、自分自身のキャリアについて考えたり、選考する企業の理解を深めるなど、有意義な時間の使い方ができるようになる。
人材業界の企業もこのようにデータの管理方法が従来と変われば、データ管理や書面作成の時間が大幅に効率化することができる。 人材管理という切り口で例えれば、今年1月にはオン・デマンド・ワン株式会社はBeacon対応の勤怠管理ソリューションを提供開始している。
こうした勤怠管理データを蓄積することで、成果を出す人の出勤時間や退勤時間の傾向も見えてくるのではないかと予測している。
今後も様々な切り口でBeaconを人材管理や採用に活用する事例も増えてくるだろう。 引き続き、Beaconを使った取り組みに今後も注目していきたい。
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