デジタルサイネージ市場のキーマンとなる次世代型広告「フキダシステム」とは?

WRITER : 杉山 史織

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近年、様々なところで見かけるようになったデジタルサイネージ。今回は、画像解析技術や機械学習技術に強みを持つ株式会社ABEJAが開発した、デジタルサイネージを活用した次世代型広告、「フキダシステム」を取り上げたい。紹介するにあたって、株式会社ABEJAでクリエイティブ・ディレクターを務める田島充氏にインタビューをした。

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パネラー紹介
株式会社ABEJA  田島 充 氏

田島氏は、デザイン事務所に勤めた後、楽天市場やYahoo!ショッピングへのEC展開を行う企業のネット店舗責任者として、写真撮影・サイト構築・売上管理など多岐に渡る業務を経験。web系ベンチャー企業にて大勢のメンバーをマネジメントし、現在は株式会社ABEJAのクリエイティブ本部に在籍。ゲーミフィケーションを取り入れた企業のクリエイティブ戦略、ブランディングを重視したクロスメディア構築などを手がけている。

デジタルサイネージブームの幕開けが近づく

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 引用元: 六本木のデジタルサイネージの事例

デジタルサイネージ(屋内外に設置された映像表示装置)は、過去にはあまり導入されていなかった。理由としては、導入コスト、維持費が高いことがネックとなっていたからだ。しかし、近年におけるパネル価格の低廉化により、低価格のサービスが続々と登場しており、あらゆる業界へ市場が拡大している。 最近では、都営大江戸線六本木駅のホーム内でも人や電車に反応して動くデジタルサイネージを利用した広告が設置され、多くの人々の注目を集めている。

次世代広告「フキダシステム」とは

フキダシステム」は、映像に対してモノが被ると、IPカメラで撮ったデータをweb上で解析、反映させて、吹き出しが投影される仕組みになっている。今まで「フキダシステム」を使った事例はなんと、50件にものぼる。どこにでも簡単に設置することができるため、イベントや駅構内など、様々な場所で導入されている。 一例だが、2013年の日本テレビ「24時間テレビ」のプロモーションにも「フキダシステム」が導入され、新宿駅に設置された巨大モニターの前で多くの人が足を止め、チャリティーTシャツが合成されるのを楽しんだ。

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 引用元:ABEJA

また、2013年6月11日から一週間、JR品川駅改札内のイベントブースでは、アサヒ飲料の「スパイラル グレープ」の発売に「フキダシステム」が導入された。キャラクターのスパイラルパンダが「刺激」をテーマとしたメッセージを歩行者に発する。こちらは販促会議でも取り上げられ、大きな話題を生んだ。

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 引用元:品川経済新聞

「フキダシステム」の使い方

 引用元:フキダシステム

フキダシステム」とは、特定のエリアを通過する歩行者をIPカメラで検出し、反応によって個別に文字や画像、動画を表示する次世代の広告システム。従来のポスターなどの媒体とは違い、音や映像で歩行者の注目を集め、また、その様子に気づいた周囲の人たちにも、効果的に広告メッセージを伝達することができる。最近ではiBeacon(アイビーコン)などのセンサリング技術と連動した新たなマーケティング手法も登場しており、クライアントから注目を集めている。

今回は田島氏にお願いし、実際に「フキダシステム」を使ってみた。

試してみたのは、とあるアーティストのコンサート会場で展示されたもの。田島氏がスイッチを入れた瞬間、真っ白だった巨大スクリーンがBGMと共に色鮮やかに彩り、アーティストをモチーフとしたキャラクターが、あちこちで動き回る。それだけでインパクトは絶大だが、さらに自分が動くとそれに合わせてキャラクターが反応する。2人以上で試してみても、全員に違うキャラクターが映し出され、大変盛り上がった。

フキダシステムがデジタルサイネージの未来を創る

2014年6月17日に池袋パルコ店で、アーバンリサーチがデジタルサイネージを応用した「ウェアラブルクロージングバイアーバンリサーチ」というバーチャルフィッティング端末を提供開始するなど、非常に盛り上がりをみせるデジタルサイネージ。最後に田島氏に「フキダシステム」の今後の展望をお伺いした。現在の効果としては、「その場を賑やかにする」という役割が大きいそうだ。イベントやコンサートなど、人々が多く集う場で、「フキダシステム」の存在感は抜群だ。また、中高生がTwitterやfacebookのようなSNSに投稿することで、より大きな効果が期待できる。従来の広告に比べ、広告そのものを自分事化でき、より深く広告を印象づける。

しかし、従来からの課題としてデジタルサイネージは効果測定が明確にできない、という点は広告主から常に指摘されている。従来のポスター広告よりも視聴率を高めるといっても、どの程度の広告効果が期待できるのかなど、明確な回答は難しい。最近では、株式会社マイクロアドをはじめ、多くの企業が効果測定に取り組んでいるが、プライバシー保護の問題など、まだまだこの課題に対する研究は続いていくだろう。

その中で田島氏は、「フキダシステム」によって、「画像解析、特に顔認証を取られることが面白い」という感覚をユーザーに抱いて欲しいと話す。また、今後はiBeaconや顔認証と連動させた効果測定施策を追加した形やアナログとデジタルを融合させた新しい形の「フキダシステム」を提供していく予定である。多くのものがデジタル化していく中で、横転できないところにあるあたたかみをもつアナログを、どのようにして絡めていくのか、今後の展開が非常に楽しみだ。

株式会社ABEJA(http://www.abeja.asia/)

フキダシステム(http://www.fukidasystem.com/)

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