国内大手3社BI(ビジネスインテリジェンス)導入事例3選

WRITER : 柏倉 明郎

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引用:greenbookblog.org

近年、BI(Business Intelligence/ビジネスインテリジェンス)が注目を集めている。国内外のITリサーチ企業IDC Japanによれば、国内のBI市場は2014年時点で468億円の規模を誇り、今後も継続的な成長が見込まれている。BIとは企業が持つビッグデータを効率よく活用するために必要不可欠なツールである。ここ数年ビッグデータが世間の注目を集めているが、取得したビッグデータをどう活用するのか、という点が課題となっていた。

今回はBIとは何かを説明するとともに、大手三社の導入事例を参考にBIの導入がもたらす効果についてご紹介したい。

▼参照

idcjapan.co.jp

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膨大なデータから必要な情報を抽出可能

 

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引用:datafactz.com

ガートナーは、BIを「企業内外の事実に基づくデータを組織的かつ系統的に蓄積・分類・検索・分析・加工して、ビジネス上の各種の意思決定に有用な知識や洞察を生み出すこと」と定義している。

つまりBIとは、データの分析を専門家に依頼するのではなく、経営者や社員が自ら必要な情報を分析し、経営計画や企業戦略に役立てる手法や技術を指している。BIを用いることで、蓄積された膨大なデータの中から、必要な情報を取り出すことが可能となる。

▼参照

itmedia.co.jp

e-words.jp

 

国内大手3社の事例に見る、BI導入がもたらす効果

 

以下では、年商500億円未満の中堅中小企業で高いシェアを誇る、ウイングアーク1st株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社、SAPジャパン株式会社の実際の導入事例を紹介する。

ウイングアーク1stのメガネスーパー導入事例

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引用:glafas.com

導入の背景

メガネスーパーでは、収益の推移を把握するために大変な手間と時間をかけていた。というのも、収益の推移を正しく把握するためには、それぞれの商品の単価や粗利率といった細部の情報が必要であり、在庫管理状況や販売管理状況を含めたデータを手作業で収集する必要があったからだ。

さらに、店舗の収益や売れ筋商品といった重要な情報が、現場の販売現場のスタッフへと行き届いていなかった。そのため、データを元に商品の配置を変えたり、顧客に売れ筋の商品をおすすめするといったことが徹底できていなかった。

導入後の効果

メガネースーパーの導入事例では、入店した顧客数や商品を買った顧客数、顧客単価といった指標を組み合わせたKPIを策定し、マネージャーから現場の販売員まで全ての社員が、わかりやすく閲覧できるような画面構成を作った。

この仕組みを店舗からエリアリーダー、ブロック、本社といったレイヤーで積み重ねることで、収益の推移を全社的に把握できるようになり、店舗スタッフにまで、収益や売れ筋商品の情報を行き渡らせることができた。その結果、店舗の売れ筋商品を元にした商品の配置や、顧客ごとにおすすめの商品を提案することが可能となった。

 

日本アイ・ビー・エムのサントリーシステムテクノロジー導入事例

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引用:suntory.co.jp

導入の背景

サントリーシステムテクノロジーは、サントリーグループを支える業務システムの開発と運用保守を行っている。運用保守の面では、業務システムの改訂作業が常に行われている。

サントリーと他企業の合併や買収が年々増える中で、システムの拡大やハードウェアの更新の対応を手作業で行うのが困難となっていた。

手作業では技術者にかかる負担が大きく、かなりの時間と手間を必要としていた。さらに、手作業では作業品質が各技術者に依存しており、ミスが起こる可能性も依然として高いままであった。

導入後の効果

サントリーシステムテクノロジーはBIを導入したことで、一年間に数千回行われていた業務システムの変化対応の自動化に成功した。その結果、年1,800時間の有効時間が創出されただけでなく、作業のミスが減少して信頼性の高いシステムを構築できた。

 

SAPジャパンの富士フイルムコンピューターシステム導入事例

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引用:fict.fujifilm.co.jp

導入の背景

富士フィルムコンピューターシステム(以下、FFCS)は、富士フィルムグループのIT全般を支えている。FFCSは富士フイルムグループの情報子会社であり、基幹系システムを中心に、ITの企画・設計・開発・運用を担当している。

FFCSは、コンピュータの導入や管理維持に関わるすべてのコストを削減する必要性に迫られていた。また、コスト面、スピード面で他社に負けない戦略を打つため、販売状況や在庫状況を把握するシステムの構築を行う必要があった。

導入後の効果

FFCSはBI導入により、サーバーの運用費や維持管理に関わる人件費を、年間で6割削減することに成功した。

さらに、新規インターフェース(異なる機器・装置のあいだを接続して、交信や制御を可能にする装置やソフトウェア)の開発生産性を向上させた結果、開発期間とコストを従来の半分に減少させることに成功した。

また、各国の生産や調達、販売の状況などの一日50万件にも及ぶデータをBIで分析することで、各事業部が在庫状況に応じて、生産計画を見直すことのできるシステムを構築した。

▼参照

wingarc.com

03.ibm.com

fujitsu.com

techtarget.itmedia.co.jp

 

自動的に誰でも情報を手にできること、それがBIが持つメリット

いかがだっただろうか。これまで紹介してきた、BI導入のメリットは大きく二つに分けることができる。

一つ目は、経営者や本部社員、店舗スタッフまで、全ての社員が蓄積された膨大なデータの中から、必要な情報を取り出すことが可能となる点である。それによって、一人一人がKPIを意識して業務に臨んだり、店舗スタッフまでがデータを元に販売を行ったりすることが可能となる。今回紹介した事例例では、売れ筋の商品の配置を変えたり、顧客によっておすすめする商品を変えるといったサービスが可能になる。

二つ目はデータの抽出を、Excelファイルで社員が一つ一つデータを収集するのではなく、自動で行うことができる点だ。データの収集やソフトウェアの改訂作業が自動化されることで、人的リソースや業務にかかる所要時間は大幅に削減される。さらに、自動化によって人為的なミスが減少するため、より安定的なシステム管理が可能となるのだ。

冒頭で示したように、BIの市場規模は今後さらに拡大していく。それに伴い、より多くの企業がBIを導入していく。今後のBIのさらなる応用に期待したい。

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