世界で注目を集めるマーケティングオートメーションとはなにか?その全貌に迫る!

WRITER : 野田 勝

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最近、米国を中心にマーケティングオートメーションの市場が注目を浴びてきている。米国の調査会社MarketsandMarketsによると、2014年の世界のマーケティングオートメーションの市場規模は36.5億ドル(約4500億円)で、5年後の2019年には55億ドル(約6800億円)まで拡大する見込みだという。

近年はスマートフォンの登場で、顧客の購買行動が複雑化してきている。現代の顧客は常に何かしらの商品情報に触れ、スマートフォンを利用し、EC経由でいつでもどこでも商品を購入することができるため、企業は常時、様々な手段で顧客とコミュニケーションを取る必要がある。そんな中で、顧客とのコミュニケーションを取る仕組みの自動化をサポートするのがマーケティングオートメーションである。

▼参照

Marketing Automation Software Market worth $5.5 Billion by 2019

デジタルマーケティングでは顧客の興味関心に基づいたアプローチが必要

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デジタルマーケティングは、画一的なマスマーケティングと異なり、興味関心が異なる個々の顧客の具体的な行動に対して、それぞれ異なるアプローチをするため、100人の顧客がいれば100通りの施策が必要になる。

そこで、マーケティングオートメーションは、顧客の行動をモデル化し、”ECで商品をカートに入れて購入に至らなかった顧客に対し、○日後にリマインドメールを送信する”といった条件の設定を行うことで、メール送信やリターゲティング広告の表示などの、煩雑な業務を自動化することができる。

マーケティングオートメーションの具体的なイメージ

マーケティングオートメーション 引用:http://customerexperienceplanning.com/

例えば、ある顧客がスマートフォンである商品を閲覧していて、カートに商品を入れたものの購入には至らなかったとする。何故購入に至らなかったかを知ることはできないが、少なくともこの顧客は商品に興味を持っている”見込み顧客”であるという判断を下すことはできる。

翌日、その顧客に対して、リマインドのメールを送付する。そこで商品の購入に至った場合は、その時点で顧客に対する接触を終了する。

それでも商品の購入に至らなかった場合は、顧客をクッキーで追跡し、カートに入っている商品や、その関連商品の広告を表示する。

これはあくまで一例に過ぎないが、このようにして、商品に興味を持った顧客に対して効果的にアプローチすることで、見込み顧客を漏れなく効果的に獲得することができる。マーケティングオートメーションは、こうした一連のアプローチを自動で行う。

マーケティングオートメーションの導入障壁

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引用:Ascend2 and it’s Research ‘Marketing Automation Strategy SURVEY SUMMARY REPORT’

マーケティングオートメーションは近年注目を集めているサービスではあるが、サービスの導入に至るにあたって障壁となる要素も存在する。米国のリサーチ企業、Ascend2による調査レポートでは、企業がマーケティングオートメーションを導入するにあたって、主に以下のような障壁が存在するとしている。

効果的な戦略(シナリオ)が無い

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調査対象企業の実に45%が、リード獲得からコンバージョンにいたるまでの効果的な戦略を持っておらず、それがマーケティングオートメーションで成果をあげる障壁になると回答している。

マーケティングオートメーションは、顧客とのコミュニケーションのプロセスを自動化するものではあるが、単にメールの配信や広告配信を自動化するだけでは、成果をあげることはできない。どのタイミングで、どんな顧客に対して、どのようにアプローチするのかが明確になった戦略(シナリオ)が存在しなくては、その1つ1つのアクションを自動化したところで高い効果を望むことはできない。

企業は、マーケティングオートメーションの活用に成功している企業の事例から学びつつ、自社及び顧客を正しく分析した上で、試行錯誤を繰り返しながら独自のシナリオを描く必要がある。

複雑である・従業員のスキルが不足している

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調査対象企業の41%がマーケティングオートメーションの複雑さを導入障壁に挙げるとともに、同33%は従業員のスキル不足が、マーケティングオートメーションで効果をあげるに当たって障壁になると回答している。

マーケティングオートメーションツールがどれだけ機能的で優れたものであっても、従業員が実際に使いこなせなければ、全く意味がない。

また、単純にツールの使い方だけ理解していても、今日の複雑化した顧客の購買行動を理解した上で、効果的な戦略を立てることができなくては、成果を得ることは難しい。従って、マーケティングオートメーションの導入を考える企業は、システム提供企業のサポートを受けつつ、社内勉強会を実施したり、従来にも増して顧客の行動を数値でトラッキングして顧客理解に努めるなどの工夫が必要だ。

予算がかかる

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マーケティングオートメーションは、上手く使えば売上を増加させることができるものの、導入して実際に成果を挙げるまでには一定の期間が必要である。短期間で目に見えて売上を増加させるようなツールではないため、社内でマーケティングオートメーション導入のための予算を獲得するのは決して簡単なことではない。

一方で、アメリカではすでに、マーケティングオートメーションを導入している企業と、そうでない企業ではリード獲得数に2倍もの差があるという調査結果が出ている。効果的に活用できれば企業の売上に貢献するのは間違いないので、導入を検討する企業は、長期的な視点をもってシステムの導入に踏み切る必要がある。

▼参照

マーケティングオートメーション:日本 とアメリカの比較

顧客行動理解がマーケティングオートメーションの大前提

前述のように、マーケティングオートメーションは顧客との円滑なコミュニケーションをサポートするツールに過ぎない。あくまで重要なのは、正しい顧客行動理解に基づいたマーケティング戦略である。複雑化する顧客の行動に対して正しく仮説をたてて、適切なタイミングでメールや広告でアプローチをすることで初めて、マーケティングオートメーションは成果をあげることができるのである。

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