世界初のソーシャルロボット「Jibo」
引用:http://i.huffpost.com/gen/1919266/images/o-JIBO-facebook.jpg
「Jibo」は世界初の家庭用ソーシャルロボット(と製作者であるMITのシンシア・ブリジール博士は呼んでいる)である。身長約28cm、重さは約2.7kgで、ソフトバンクが提供しているパーソナルロボット「Pepper」が身長120cm、重さ28kgである事を考えると、だいぶ小さいサイズとなっている。
機体にはコンピュータ、Wi-Fi、LCDスクリーン、カメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、人間とのインタラクティブなコミュニケーションが可能となっている。
われわれの日常をサポートしてくれる「Jibo」
「Jibo」が搭載している具体的な機能は下記の通りだ。
・話しかけると高性能カメラで人の顔の位置を認識してしゃべり返してくれる
・オンライン上のスケジュールを参照してリマインドしてくれる
・音声による命令で写真を撮影してくれる
・子供に絵本や物語を読み聞かせてくれる
・「Jibo」を通して遠くにいる人とビデオ通話ができる
動画を見て頂ければおおよそのイメージを掴んで頂けるだろう。
「Jibo」を開発するマイジーボ社CEOのシンシア准教授によると、「Jibo」の愛くるしい独特の動きは日本の漫画の動きを参考にして作られたものだという。また「Jibo」の特徴として無視できないのが、その圧倒的な低価格である。
前述したソフトバンクの「Pepper」は本体価格が19万8,000円なのに対して、「Jibo」は5万円前後と約1/4の値段である。これはハイエンドのタブレット程度の価格であり、新しい物好きな人なら十分に手が届く金額だと言える。
人間がロボットと共存する未来
引用:http://newsoffice.mit.edu/sites/mit.edu.newsoffice/files/images/2013/20130207102027-0_0.jpg
少なくとも10数年前まで、ロボットが人間が生活を共にするというのはアニメや漫画の中だけの夢物語だった。しかし、今は携帯キャリアのショップに行けば人型ロボットがいるし、家庭向けソーシャルロボットの「Jibo」はクラウドファンディングで300万ドル以上の資金を集め、実用化が進んでいる。
もちろん、あくまで出現し始めたレベルであり、人間を本当にサポートしたり共存するレベルには遠く及んでいない。
しかし、ロボットの進化が爆発的なスピードで進んでいるのもまた真実である。その背景には、カメラやGPSなどのセンサリングデバイスの高性能化・価格低下や、ディープラーニングといった画期的な技術の出現がある。
加速を続ける技術の進化は私達をどこに導いてくれるのだろうか、非常に楽しみである。
▼参照
JIBO, The World’s First Social Robot for the Home
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