IoT時代の高性能シングルボードコンピュータ「RaspberryPi 2 ModelB」

WRITER : 楠富 智太

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今年2月2日、格安PCボード「Raspberry.Pi(ラズベリーパイ)」を開発するRaspberry.Pi.Foundationはラズベリーパイの2世代目になる「Raspberry.Pi.2.Model.B」を発表した。

欧米での販売価格は35ドルと据え置きとなり、「Raspberry.Pi.2.Model.B」はCPU性能を向上させている。日本ではアールエスコンポ―ネンツ株式会社が法人向けに4,291円(税抜)で発売を開始した。

▼参照

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/020200383/

世界で400万台以上販売されている「Raspberry Pi」

引用:Raspberry Pi

「Raspberry.Pi」は、プログラム教育用教材として開発されたLinuxベースの小型コンピュータである。豊富なオープンソースのソフトウェアが動作すること、安価な値段で人気を集めて2012年の発売以来、世界で400万台以上が販売されている。

処理速度が約6倍になった「Raspberry.Pi.2.Model.B」

[su_youtube url=”https://www.youtube.com/watch?v=Xo8RT8Wpv6w” width=”500″]https://www.youtube.com/watch?v=ostZlQx_30c#t=134[/su_youtube]

新モデルの「Raspberry.Pi.2.Model.B」は、従来の製品と比較して全体的な性能はおよそ6倍になる。その中身としては、搭載するCPU(SoC)が高速になり、メモリが従来の512Mバイトから1Gバイトに増えた。CPUの銅座周波数は700MHzから900MHzに上がり、搭載コア数は1個から4個になった。CPUのアーキテクチャ※のARMも従来は古いARM11ベースだったのが、今回の新モデルではARMv7(ARM Cortex-A7)ベースになる。「Raspberry.Pi」は小さく軽いため、ドローンやカメラ内部に仕込んでデータ処理を行う事が出来るのが利点だったが、従来の処理速度では画像解析などの多くの計算が必要な処理には対応する事が出来なかった。今回の大幅な性能向上により、ドローンやカメラ単体で複雑な処理をして自動で動くといった事が可能となる。

※ハードウェア、OS、ネットワーク、アプリケーションソフトなどの基本設計や設計思想のこと。

デバイス自体で高度な処理を可能にする「Raspberry.Pi」がIoT時代を支える

新型モデルのインターフェースは、旧モデルの「Raspberry.Pi.2.Model.B+」と全く同じだ。ボードサイズも変わらず、外見の変化はほとんどない。ただし、CPUのアーキテクチャが変わるため、現行バージョンのOS「Raspbian」では動作しない。

このバージョンアップによる、用途はさまざまで、具体的にはカメラモジュールで写真や動画を撮影した際の画像処理速度が従来より速くなったり、より高性能なPCとしても機能する。

新モデル「Raspberry.Pi.2.Model.B」では、人気のLinuxディストリビューション「Ubuntu」の軽量版「Ubuntu.Core」が動作するほか、Windows10にも対応する。「Raspberry.Pi」版のWindows10は、米Microsoft社がIoT向けに無償提供することを予定しており、同社のサイトに登録すれば、最新の情報がメールで送られてくる。

今後、「Raspberry.Pi.2.Model.B」が特に大きなインパクトを与える分野として、ドローンとIoTが挙げられる。前述した通り、ドローンに「Raspberry Pi」を搭載して機体制御などの簡単な処理を行うという方法は従来より取られていたが、「Raspberry.Pi.2.Model.B」の登場により、より高度な処理をサーバー経由で行うのではなくローカル(ドローンに搭載したRaspberry.Pi内)で行う事が出来るようになる。これには具体的に、電波状態の悪い場所でも処理可能な範囲が広がるなどの利点がある。

IoTの分野では、従来はスマート家電はセンサリングと信号送受信を行うのが主で、計算処理などはハブとなる別のデバイスに任せるといった形が主流だったが、スマート家電自体で画像解析、音声解析といった重い処理を行う事ができるようになる。これらは「Raspberry.Pi.2.Model.B」が与えるインパクトのほんの一端であり、どの様に活用が進んでいくのかは実際に使われてみないと分からない。今後、「Raspberry.Pi.2.Model.B」がどの様に活用されていくのか、要注目である。

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