もう始まっている!?人工知能で変わる医療の未来

WRITER : 楠瀬 朝子

  人工知能(AI)

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人工知能を医療分野に活用する動きは、すでに始まっている?!

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引用:ACO

メディアでも取り上げらることが多くなってきた人工知能には、幅広い活用可能性がある。

例えば、夏に公道デビューすることで話題になったGoogleの自動運転カーに始まる自動車産業や、防犯、公共交通機関などへの活用が見込まれている。

いくつかある活用可能性の中で、特に注目を集めているのが医療分野だ。ディープラーニング技術分野の研究に詳しい東京大学の松尾豊教授もこう述べている。

「まもなく始まる分野としては、画像を用いた医療診断。画像認識の精度が飛躍的に向上したことで、画像のみで患者の様態を診断することが可能になる。」

本稿では、大企業からスタートアップまで、人工知能を医療分野へ実用化を進めている企業を紹介する。

▼参照

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大手IBMのWatsonは企業とタッグを組み、さらに医療分野へ傾倒

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引用:The Daily GEEK

人工知能といえば、クイズ番組や銀行、料理などあらゆる分野で活躍しているIBMの人工知能システムWatsonだ。実はこのWatson、2011年からすでに医療分野への活用を始めている。

例えば、保険約款と事故の内容を照らし合わせることで、保険の査定審査を行うことが可能。他にも、テキストベースで書かれた数ある医療文献を分析し、新しい知見を生み出すことにも成功しているようだ。

また、2015年4月には、多数の健康に関するデータを持つ企業にWatsonを導入する新規事業部門「Watson Health」の立ち上げを発表。

具体的には、個人の健康データを分析することで、個人が客観的な示唆に基づいた健康管理を可能にすることがねらいだ。さらに、第一段階の提携先企業となったApple、Johnson&Johnson、Medtronicの3社との取り組みの今後にも期待がかかる。

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スタートアップも負けていない!画像診断で人間よりも早く正確に病気を発見

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引用:The Daily GEEK

医療分野にディープラーニングを活用するスタートアップも現れた。特に、ディープラーニング技術を活用した、画像診断で病気を発見するタイプのサービスに注目が集まっている。

例えば、米サンフランシスコ発のEnliticは、ディープラーニングを用いて、ガンの悪性腫瘍を的確に発見できるシステムを開発した。元来、ガン腫瘍の特性を人間が判断をするのにかなりの時間を要する。

しかし、Enliticのシステムでは、CTスキャンやMRI、顕微鏡写真、レントゲン写真などあらゆる画像をディープラーニングに読み込ませ、ガン腫瘍の特性を解析。解析結果と遺伝子情報とを組み合わせることで、人間よりも精度が高く短時間に診断をすることができるようになった。

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また、イスラエル発のスタートアップZebra MEDICAL VISIONは、匿名医療画像データベースを構築している。

ディープラーニング技術を用い、データベース上のCTスキャンやX線写真などのデータベース上の大量な匿名医療画像データから、コンピュータが創出したアルゴリズムで、1枚のCTスキャンから病気を特定することもできる。

同社の特徴は、アメリカのヘルスケア団体HMOACOなどに所属する人々から、医療画像データを収集している点にある。国民皆保険制度のないアメリカに住む彼らは、画像診断の精度が改善し低コスト化が進むことを期待しているのだ。同データベースは、イスラエルやカナダ、アメリカの大学で公開され、研究開発に活用されている。

広がる医療分野での利用シーン、医者と人工知能の協業の時代が来るか

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引用:COMMUNITY HEALTH CLINIC

紹介してきたように、大企業からスタートアップまで、あらゆる企業が人工知能を医療分野で実利用化を推進しようと動き出している。

そして、医療論文から新たな知見の発見、画像診断による病気の早期発見など、想像以上に人工知能が活躍する場面が多いことがわかる。今や大量のデータを処理し、解析していくことに関しては、人間よりコンピュータの方が優れているのだ。米国版WIERDでもこんな指摘がされている。

Today’s machines are capable of crunching vast amounts of data and identifying patterns that humans can’t.

(今日の機械には、大量のデータを高速処理し、人間にはできないようなパターンを認識するだけの能力が備わっている。)

となると、これからは人とのコミュニケーションのように二度と同じことは繰り返されず、より人間らしさが求められる領域が、医者や看護師の仕事の中心となってくるのではないだろうか。

将来この分野の技術がますます進歩すれば、病気の特定や治療の提案は人工知能が行い、治療中のプロセスで必要になる患者の心理面のフォローをするコミュニケーションを医者や看護師が行うといった光景がみられるようになるかもしれない。

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