インテルが選んだ未来の店舗を作る次世代テクノロジー企業とは

WRITER : 朴 泳虎

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2015年9月17日、小売関係者及び、小売向けにサービスを提供するテクノロジー企業が集まり、小売の未来について語り合う「インテル リテール・イノベーション2015」が開催された。インテルと言えば、世界有数のテクノロジー企業であるが、それが何故レガシー(古くから変化がない旧態依然とした)市場と言われる小売業界に関心を寄せているのか?それは今、小売業界が次の大きなイノベーションの舞台となっているからだ。

 

今回は、「インテル リテール・イノベーション2015」に参加した次世代テクノロジー企業を紹介すると共に、一歩先の小売業界の未来について考えてみたい。

 

IT界の巨人が小売業界に注目する理由とは?

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引用:Intel Retail Solution

小売業界は世界で最も巨大な産業の一つである。eMarketr社の調査によると、世界市場規模は約22.492兆ドル(約2,699兆円)であり、2018年には$28.3兆ドル(3,396兆円)にまで達すると言われている。そんな、巨大なレガシー市場と言われた小売業界にも変化が訪れている。

 

商品の多くがコモディティ化して行く中で、ECの台頭はもとより、スマートフォンの普及による消費者の購買行動の複雑化などにより市場環境が大きく代わり、小売企業自身が新しい価値を生み出し変化することが求められるようになってきている。また、それを後押しする形でモバイルを使ったマーケティングテクノロジーやリアル店舗内の解析技術が発展しており、変化に迫られた小売業界を次のステージに押し上げる「次世代のテクノロジー」が求められているのである。

 

小売ビジネスを進化させる革新的なサービス

そんな中、冒頭で紹介した「インテル リテール・イノベーション2015」では、小売業界にイノベーションをもたらすと期待されるテクノロジー企業が登壇し、自社のサービスを紹介した。下記はその中でも特に革新性の高い企業・サービスを一部抜粋したものである。

 

Sassor

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企業・サービス概要

SASSORはIoTのサービスを開発している会社で、ハードウェアの設計からソフトウェア開発、デザインまで全て社内での開発を行っている。サービスラインナップとしては消費電力見える化ソリューションELPなどがある。ELPは消費電力量・時間を可視化することで店舗内の無駄な電力消費を特定して、コストを削減することができる。

 

導入企業例
Soup Stock Tokyo

 

受賞歴

「Microsoft Innovation Award 2013」優秀賞

NTT主催「第2回オープンイノベーションコンテスト」優秀賞

 

サービス紹介ページ

http://biz.sassor.com/

 

エスキュービズム・テクノロジー

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企業・サービス概要

エスキュービズム・テクノロジーは小売企業向けにEC構築、オムニチャネルソリューションを提供している企業である。メインプロダクトとして、EC-OrangeというEC構築パッケージソフトで、規模・取引形態に応じたEC構築、店舗とオンラインのデータを連動したオムニチャネルシステム構築、グローバル対応などがオールインワンで可能となることを強みとしている。

 

導入企業例
・ドン・キホーテ

・ハードオフ

 

受賞歴

ECのミカタ BEST100 AWARDS 2014」オムニチャネル部門 受賞


サービス紹介ページ

http://ec-cube.ec-orange.jp/

 

ABEJA

スクリーンショット 2015-10-22 23.27.50

 

企業・サービス概要

ABEJAはコンビニやアパレル、商業施設といった小売企業向けに店舗内解析ソリューションを提供している企業である。同社はGoogle等が研究開発に取り組んでいる人工知能技術、ディープラーニングを国内でいち早く商用化した企業としても知られている。同社のサービスは今までブラックボックスとなっていた店舗内の顧客行動を可視化し、POSデータなどのデータと照らし合わせるで、店舗の課題を特定し、売上向上・コスト削減を行うことができる。

 

導入企業例

・三越伊勢丹

 

受賞歴

アクセラレータプログラム「Orange Fab Asia」採択

シンガポール国立大学主催「InnovFest unBound Singapore 2015」ファイナリスト選出

「DecodedFashion Tokyo Summit2015」ブロンズアワード

デジタルサイネージアワード2015 インタラクティブ部門 受賞

 

サービス紹介ページ

https://service.abeja.asia/

 

インストアテクノロジーと未来の店舗


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引用:Intel Retail Solution

テクノロジー活用が進む小売業界の未来は、どのようになっていくのだろうか?テクノロジー活用に一歩先んじているデジタル世界のトレンドに倣うと、リアル世界の店舗マーケティングでも以下の取り組みが進んでいくと予想される。

 

マーケティング・オートメション

デジタル世界では、顧客の属性・行動に合わせてセグメンテーションを行い、事前に用意したシナリオに応じてメッセージやコンテンツを自動配信するというマーケティング・オートメーションの取り組みが広がっている。技術の進歩により店舗内の顧客属性・行動データを取得できるようになった今、リアル店舗でも同様の施策が展開されていくだろう。

 

パーソナライゼーション

現在のデジタルマーケティングでは、大まなかセグメントに分けてマーケティング活動を行っていた従来の手法に対して、より詳細に顧客の分析を行い個別最適化したマーケティング(One to One マーケティング)が注目を浴びている。

これはスマートフォンを使った個人識別やカメラを使った顔認証技術を用いればリアル世界でも十分に実現可能であり、中長期的にこのような方向に向かっていくのは確実だと思われる。

 

ビッグデータ解析、人口知能による最適化

大量のデータを解析することで有用な法則性を見出すビッグデータ解析の必要性が叫ばれ始めてしばらく経過している。現在、デジタル領域においてはそのデータの解析自体を自動化する人工知能技術の活用が進んでいる。身の回りのものがインターネットを介して相互接続されるIoT化が進む中、リアル世界においても同様の取り組みが進んでいくだろう。

ここまでレガシー市場と呼ばれた小売業界に変化をもたらすものたちについてご紹介してきたが、いかがだったろうか。現在、技術革新のサイクルは最も短くなっており、その流れは留まるどころか加速している。我々の生活に最も関わりの深い小売業界が大きな変貌を遂げる日も、決して遠い未来の話ではないのだ。

 

▼参照記事

eMarketer

事業構想Project Design Online

 

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