病気の早期発見が可能に!画像解析技術が可能にする未来の医療

WRITER : 柏倉 明郎

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引用:medtechevent.com

近年、機械学習の技術を用いて、画像認識を医療に役立てる動きに注目が集まっている。人工知能で読み取ったCTスキャンやMRI、レントゲンなどのデータを、ガンや心臓病などの診断に活用する動きが始まっている。

医療用画像解析のセンサーの出荷数は、2012年から2017年までで年率23%の成長が期待されており、2017年には出荷数が420万台に上ると予測されている。市場規模は、2012年から2017年までの期間で年率9%の成長が期待されており、2017年には1億1200万ドルに達すると予測されている。

また、米国のIBMリサーチは、機械学習を用いた画像解析による皮膚ガンの早期発見技術を開発したと発表している。この技術によって、皮膚ガンの前段階出あるメラノーマ(悪性黒色腫)を95%の精度で発見できたとのことだ。この数字は人間が診断を行った場合の75~84%の精度を上回るもので、今後更なる精度向上と実用化が期待されている。

今回はこのような医療分野への画像認識や機械学習の技術の応用事例を紹介する。

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画像解析、機械学習の医療分野への応用事例

IBMが「ワトソン」に画像解析技術を導入

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引用:sdtimes.com

IBMは先日、医療画像を扱っている「Merge Healthcare」を10億ドルで買収した。IBMは人工知能「ワトソン」に膨大な医療画像と病歴、投薬計画などのデータを読み取らせ、実際の医療現場で活用しようとしている。

人工知能である「ワトソン」が診断結果と医療画像を共に分析することで、短時間でより正確な診断ができると期待されている。

 

機械学習技術で唾液を解析することで、ガンを早期発見する

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引用:株式会社Eyes, JAPAN

福島県会津若松市に拠点を置くベンチャー企業Eyes, JAPANは、信州大学と共同で機械学習の技術を用いて、簡易な検査でガンの兆候をとらえる試みを始めている。この取り組みは、唾液中のサイトカインと呼ばれる物質の量の推移をセンサーで測り、様々なガンの兆候を早期にとらえることを目指している。

サイトカインとガンとの関係性については、これまで20万を超える論文が執筆されてきた。今回の試みは、膨大な量の論文のデータから、ガンの兆候をとらえるために必要な情報を抽出する検索エンジンを開発・実装しようというものだ。そして、サイトカインの推移データと論文から抽出したデータの相関性を可視化することで、ガンの早期発見を試みている。

 

東芝のMRI画像解析の技術で認知症を効率的に診断できる

認知症はアルツハイマー病を始めとして、多くの原因がある。治療困難なものが多いが、早期発見によって治療が見込めることもある。その一つが水頭症と言われる、脳や脊髄を保護している脳脊髄液が異常に増える疾患だ。

この疾患を診断するには、頭蓋内を循環している脳脊髄液が流速を確認する必要がある。従来は脳脊髄液の流速を医師が視覚的に判断していた。これに対して東芝は、画像解析技術を用いることで、脳脊髄液の流速を定量的に計測することを可能にした。これにより、効率的でより正確な診断が可能になる。

▼関連記事

最強の人工知能「ワトソン」は、人間を超えることができるのか?

 

画像解析や機械学習が可能にする、今後の医療の展望

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引用:gestsure.com

いかがだっただろうか。画像解析や機械学習を用いることで、膨大な情報を定量的に集計し、読み込んだ画像情報と最新の研究、患者の過去の医療記録を迅速かつ正確に関連づけることができる。

それによって、人間には発見することが困難だった特定の疾患を診断することが可能となる。

また、病気の早期発見が可能となるので、治療による改善がより高い確率で見込まれる。

さらに、人間の目では診断が難しいような疾患であっても、画像解析や機械学習がもたらす定量的なデータを用いることで、より精度の高い診断を行うことが可能になる。

内閣府によれば、2050年には女性の平均寿命が90歳を超えると予測されている。技術の発展により、私たちの寿命は、どれほど長くなるのだろうか。引き続き医療分野の技術革新に注目していきたい。

▼関連記事

もう始まっている!?人工知能で変わる医療の未来

▼参考文献

research.ibm.com

ibm.com

株式会社Eyes, JAPAN

toshiba-medical.co.jp

平均寿命の推移 -内閣府

 

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