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成果につなげる小売業のデータ活用|効率的なデータ分析の手法を紹介

Update 2024-01-31

#ストアアナリティクス, #小売, #店舗運営


小売業、店舗の運営には、データが欠かせない


売上実績や商品マスタ、会員データに在庫データなど、小売業および店舗の運営上では日々、様々なデータが生まれ、膨大な量のデータが蓄積されています。近年では人手不足や顧客のニーズ多様化などの背景から、蓄積したデータを分析し、そこから導かれた結果をもとに効率的な店舗運営をおこなう「データドリブンな店舗運営」が取り入れられてきています。


このように、店舗運営においてデータは切り離せない関係にありますが、データの活用に課題を感じている店舗は少なくありません。本記事では、小売業のなかでも、特に店舗運営に焦点を当て、成果につなげるためのデータ活用の方法を学んでいきます。



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店舗運営の、データ活用の考え方

店舗運営でデータ活用を行う際には、まずはじめに、何をどの程度改善するのか、目的と目標を決めることが重要です。この目的・目標設定には、店舗の売上に大きく影響する「売上構成要素」がよく用いられます。

店舗運営では、一般的に売上を構成する重要なKPIとして、「来客人数×買上率×平均客単価」の3つの指標が使われています。目標設定にあたっては、各KPIの現在値を算出し、どのKPIの改善から取り組むかあたりをつけていくと良いでしょう。


来客人数

来客人数は、店舗に訪れた顧客の人数を指します。来客人数は店頭でのVMDやマーケティング施策などの影響を受けやすく、天候・気温や周辺のイベントといった外部要素の影響も受けやすい指標となっています。一般的に来客人数が多い店舗ほど、売上も大きくなる傾向にあります。


買上率

買上率は、店舗への来店顧客をどれだけ購入顧客に転換できたかを表す指標です。買上率は購入件数÷来客人数で算出できます。


買上率は、店舗の人員配置やスタッフの接客販売力、店内レイアウトの良し悪しなどの影響を受けやすい指標となっています。また、リピーター顧客の来店比率が多い店舗や、平日など商品購入を目的とする顧客の比率が多い日には、率が高くなる傾向にあります。一方で、新規顧客の来店比率が多い店舗や、休日など様々な商品をみる目的で店舗に立ち寄る顧客の比率が多い日には、率が低くなる傾向にあります。


平均客単価

平均客単価は、購入顧客1人あたりの平均の購入金額を表す指標です。平均客単価は売上÷購入件数で算出することができます。


ディスプレイや接客内容、店内の商品レイアウトの影響を受けやすく、同時に季節や店舗・館のイベントなどの外部要素の影響も受けやすい指標となっています。この指標はセール時期に変動する傾向にありますが、セール内容やブランドの商品1点単価によって指標が高くなるか低くなるかが変わります。


データ分析方法の種類

目的と目標が定まったら、次はどのようにして目標を達成するか、データをもとにして仮説立てをしていくこととなります。


今回は、店舗運営で用いられることが多い分析手法として、商品カテゴリー分析、購買ランキング、ABC分析、アソシエーション分析、メトリクス分析、RFM分析を使った顧客のランク付けの6種類のデータ分析方法をご紹介します。


データ分析方法は数多くあり、ここに記載されている分析方法以外にも様々な方法が存在します。意義のある分析をおこなうためには、自身の分析目的にあわせて最適な分析方法を選択する必要があるため、注意してください。


商品カテゴリー分析

商品カテゴリー分析とは、商品の性質をもとに商品のカテゴライズをおこなう分析手法です。購買データと掛け合わせることで、顧客がどのカテゴリーの商品を多く購入しているかを把握し、売れ筋の商品カテゴリを把握することができます。また、顧客が「どの商品を」「どのカテゴリーに入ると認識しているか」の類似度を分析することで、店内の商品陳列の改善などに活用することができます。


購買ランキング

購買ランキングとは、購買データをもとに多く売れた順番で商品にランキングをつける手法です。購入した期間や購入顧客の属性(性別、年齢など)で区切って分析を行うことで、店舗の季節ごとの販売トレンドや特定ターゲットのニーズが把握ができ、店舗での商品展開や販売方法の改善などに活用することができます。


ABC分析

ABC分析とは、複数の指標の中から重視する評価軸を選び、商品をA・B・Cのランクに分類して分析する手法です。指標として買上率や売上金額が主に用いられます。例えば買上率を評価軸とする場合、買上率が高い商品から順にランク分けすることで、Aランク商品は入荷・在庫管理を優先して対応する、Cランク商品は入荷数を減らしたり廃止したりするなど、商品戦略に活用することができます。


アソシエーション分析

アソシエーション分析とは、膨大なデータの中から関連性を分析する手法です。購買履歴データが用いられることが多く、分析をすることで「商品Aを購入した顧客は商品Bも購入する傾向がある」という関連性を抽出することできます。この結果をもとに、店頭での商品配置や商品のレコメンドなどに活用することができます。


メトリクス分析

メトリクス分析とは、集めたデータを分析のもとで加工し、定量化した指標を管理する分析手法です。プロジェクトの進捗状況を管理する場合によく用いられます。小売店舗では現状の各種数値を可視化し、目標達成までの進捗状況確認や、目標との差分がどの指標で発生しているかなどの達成状況の確認に活用されます。


RFM分析

RFM分析とは、最終購入日(Recency)、購入頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)の3つの指標で顧客をグループ分けする分析手法です。どの顧客グループに対し、どのような施策を実施するべきかの判断や優先度付けに活用されています。例えば、購入頻度・購入金額は高いが最終購入日の日数が空いている顧客グループの数が多い場合、競合店舗に顧客を奪われ離反している可能性があり、離反対策をおこなう必要があると判断できます。


データ活用の流れ

データの分析方法は数多くありますが、適切なステップを踏まないでデータ分析を進めると、分析をすること自体が目的となってしまい、分析による成果が得られない恐れがあります。


分析は意思決定や戦略立案をおこなうための手段の1つであり、大事なのは目標を達成することです。目的・目標の設定から目標達成にいたる一連の流れを整理しましたので、参考にしてみてください。。


目的・目標を決める

最初に行うこと、かつ最も重要なことは、データ活用の目的を明確にすることです。目的を明確にするということは、現状を把握し、そこから達成したい結果や改善したい課題を明確に決めることを指します。

先ほど説明した「売上構成要素」も参考にして目標を具体的に設定することで、適切なデータ活用をおこなうことができます。


仮説を立てる

目的・目標を設定した後は、現状と目標の差分が起きている原因について仮説立てしましょう。データ分析は、ここで立てた仮説が成り立っているかを調べるためにおこなわれます。仮説がないまま分析を開始してしまうと、必要なデータの種類、適切なデータ分析手法を選定できず、分析に余計な時間がかかったり無駄な分析になってしまう可能性があります。


データを収集する

仮説立てをした後、その仮説を検証するために使用する分析手法、必要なデータを定義のうえ、データの収集をおこなっていきます。闇雲にデータを集めるのではなく、どのようなデータが必要かを整理したうえでデータ収集をおこないましょう。


データを分析する

必要なデータが十分集まった後は、あらかじめ決めた分析方法のもとで分析を行います。データ分析時には、分析ミスやデータの取りこぼしが発生しないように、データの内容や分析手順を整理したうえで実施しましょう。また、分析を行った後も結果に誤りがないかをチェックし、正確なデータ分析ができているかを検証してください。分析の結果、仮説が成り立たなかった場合には仮説の立て直しや分析手法の見直しをおこないます。


分析結果から具体的な施策に落とし込む

分析結果により仮説が成り立つことがわかった場合は、仮説により判明した課題の解消に向けて具体的な改善施策を作成していきます。施策立案時には5W2Hにならい、誰が(Who)、いつ(When)、どこで(Where)、何を(What)、なぜ(Why)、どうやって(How)、どの程度(How much)おこなうかを定めましょう。人によって解釈が分かれる内容ではなく、なるべく具体的な内容に落とし込むことがポイントです。


効果検証を行う

施策を実施した後は、必ず効果検証をおこないます。効果検証で重要な点は、効果があった場合も無かった場合も、何故その結果となったのか原因を分析することです。原因がわかることで、同じ施策を再びおこなった際に同様の結果を出すポイントがわかる、再び施策を実施する際の改善点が明確になるなど、次の行動をよりよくするヒントにつなげることができます。


分析における3つの視点

データ分析は、分析方法だけでなく、どの視点で分析をおこなうかによっても、結果やその解釈が変わってきます。仮説に応じて求められるデータ種別が異なるように、どの視点で分析をおこなうのかも、分析時には留意してください。


この視点は、一般的に店舗視点、顧客視点、商品視点の3つがあるといわれています。


店舗視点で見た場合

店舗視点とは、自店舗に焦点をあてて売上やスタッフ人数、購入客数などの店舗データを見て分析をしていく方法です。店舗の傾向を把握する基本的な視点となっており、店舗担当者の多くがこの視点でデータを見ています。


顧客視点で見た場合

顧客視点とは、顧客に焦点をあて、性別や年代、会員の加入有無、購入単価などの指標で顧客を区切ってデータを見て分析をしていく方法です。ABC分析やRFM分析の手法を用いる際によく用いられる視点です。この視点単体で分析が完了することは少なく、通常は、他の方法で分析した結果をより細分化して分析する際によく使われる視点となります。


商品視点で見た場合

商品視点とは、商品に焦点をあて、商品を1点ごとや1販売単位(レシート)ごとで区切ってデータを分析していく方法です。商品カテゴリー分析や購買ランキング分析をする際によく用いられる視点です。この視点を用いる際、商品はお互いに影響を及ぼしあうため、1商品の売上や販売数だけでなく、他の商品との関連性も見て分析をおこなうことがポイントとなります。


まとめ

ここまでみてきたように、店舗運営でデータを活用するうえでは、データを取得し分析するだけではなく、事前の目的・目標設定や効果検証などが重要となります。


データは蓄積することだけでは価値を十分に生かしきれず、適切な流れのもとで分析をし、実行に活かすことによって真価を発揮します。本記事を参考に、成果につながるデータ活用を実践してみてください。


最後に、店舗のデータ活用をサポートする、ABEJA Insight for Retailについて紹介します。


ABEJA Insight for Retailでは、来店人数や店前通行量といったデータの取得だけでなく、データを様々な形式に加工して現状把握や仮説立てをおこないやすくしたり、データ分析を通じてどのような改善を計画・実施するかの取り組みをしやすくするなど、データ活用の一連の流れを効率化する多くの機能を提供しています。


現在、600店舗以上で導入されており、分析精度の高さとデータ分析サポート体制において高い評価をいただいています。


無料相談会も実施していますので、気軽にお問い合わせください。


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