会社名
株式会社三陽商会
事業内容
紳士服・婦人及び装飾品の製造販売、全国の百貨店、専門店、直営店での製品の販売
Webサイト
インタビュー
事業本部 セレクトショップビジネス部長 木南元成 氏
導入店舗
LOVELESSブランドの直営8店舗
導入の背景
EC店舗と同様に、
リアル店舗でも顧客行動を把握したい
1943年に創業した三陽商会には、多くのファッション、アパレルブランドがあります。私はその中の「LOVELESS」を担当しています。LOVELESSは直営のセレクトショップを展開しており、海外の高感度なハイブランドだけでなく、国内外の優れたクリエイティブブランドも積極的に提案しています。
これまで、顧客が入店してからどのように売上に繋げていくのかについて、各店舗のスタッフの感覚に頼っていました。スタッフが日々店舗の状況を見ながら、集客を含めたさまざまな取り組みを行ってきました。そうした中、顧客満足度向上を目指すためにも顧客のことをもっと知りたい、そのためにも「入店から始まる顧客行動の見える化」が必要だと考えていました。
しかし、いつ何人の顧客が店舗を訪れたかなどの来店者数のデータは取得していませんでした。平日と休日で来店者数がどのくらい違うのか、集客施策を打った場合に来店者数はどう変化するのか。そういったことをデータに基づいて明らかにし、それぞれの施策がどのように売上に紐付くのかを分かるようにしたいと考えました。
また、LOVELESSでは、顧客との出会いとなる接客を重視しています。接客の違いで買上率はどのように変化するのか。接客率を上げれば買上率は上がるはずです。しかしどれくらい接客率を上げるのが適切なのか、また、接客の質の違いで買上率はどう変わるのか。そして接客の質を上げるには、スタッフにどのような教育が必要なのか。そうしたことも明らかにしたいと考えていました。
店舗での顧客の行動を、来店者数や買上率などの数値データで把握し、データに基づいて接客を工夫し買上率の変化を把握する。そして、それらのデータがどのように売上に影響するかを明らかにする。そのために、2018年の秋頃からABEJAと一緒に取り組んでいます。これは三陽商会全体における、デジタル・トランスフォーメーションの取り組みの一つでもあります。EC店舗では入店から購買に至る行動やコンバージョンレートはすぐ明らかになります。ECと同じことをリアル店舗でも実現したい。そのためにABEJAの仕組みを活用しています。購入した人だけでなく、購入に至らなかった人の行動を知ることができる。それがABEJA Insight for Retailを導入した大きな理由です。
実際の活用方法
来店者数の多い店舗では、
接客率を上げれば売上向上につながる
ABEJAを導入してまず行なったのが、接客の違いによる買上率の変化の検証です。ショッピングセンターの通路には、1週間で数万人にも及ぶ程多くの通行量がある場合もあります。通行量が増えれば来店者数も増えますが、入店率に合わせて買上率が上がるとは限りません。せっかく顧客が入店しても、人手不足で十分な接客ができなければ買上率は向上しません。
そこで、「人手を追加し接客数を増やすことで、買上率が上昇するのでは」という仮説を立て、検証を行いました。
この仮説へ取り組むために、不調だったショッピングセンター(SC)内店舗と、好調な路面店舗のデータを比較を行ないました。
するとSC内店舗は来客人数が多く、現状のスタッフ数では接客が対応しきれておらず、わずか4%の接客率に留まることが分かりました。
一方で路面店はSC内店舗ほど来客人数も多くなく、またスタッフ数も十分に用意できていたため、接客率は23%とSC内店舗よりも5倍以上高いことが分かりました。
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